若き農業リーダーを表彰 世界の食糧安定供給に貢献するプロジェクトを支援 バイエル2022年4月13日
バイエルの「世界若者農業サミット」(YAS)で『Thrive for Change(変革に向けた前進)賞』に、持続可能な世界の農業に積極的に取り組む3人の若いリーダーをが選ばれた。受賞者には、プロジェクトのアイデアを実行に移すための支援として、5000ユーロの奨学金がそれぞれ授与される。
Thrive for Change賞は、2年に1度開かれ、今回で第5回目となるYASとそのアイデアインキュベーターであるYAS大学の集大成。受賞したボリビアのブルーノ・フェレイラ氏、ナイジェリアのチディンマ・エゼ氏、アルゼンチンのエミリアーノ・バルベロ氏は、2021年9月から今年3月にかけて、食糧不足と気候変動との挑戦に変化をもたらすためのプロジェクト案を作成した。
昨年秋にオンラインで開かれたグローバルサミットでは、全大陸の45か国、18歳から25歳の代表者100人が、地球上の最も差し迫ったいくつかの問題を解決するアイデアを交換。今回の参加者100人は2000人を超える応募者から選ばれ、YAS大学のプログラムは一人ひとりに、Thrive for Changeプロジェクトのアイデアを実際に実行するためのトレーニングやメンタリングを提供した。
ドイツ・バイエル社経営委員会委員でクロップサイエンス部門代表のロドリゴ・サントス氏は「この若きリーダーたちは、農業を変革し、何百万人もの人々の生活を向上させるための具体的な計画を手にして、今、出発するのです」と述べた。
参加者は、最優秀賞を競うプロジェクトにノミネートし、イノベーションと農業の専門家で構成された審査委員会が、3つの最優秀賞を選出。エミリアーノ・バルベロ氏が受賞したThrive for Changeプロジェクトは、生命に最も重要な要素の一つである「水」の改善に取り組むもの。バルベロ氏は「BluTechは、有用な微細藻類を利用して、人々の生活を危険にさらす水域の栄養素汚染を除去するもの。そうすることで、水質の改善に貢献すると同時に、飢えに苦しむ地球により多くの、そしてより良質な食糧を供給することができる」と説明した。
また、同賞の受賞者でチディンマ・エゼ氏は「特にアフリカにおける農業従事者の不平等は、農業生産に関する知識の大きな格差から生まれている。奨学金は、農業従事者に野菜の生産に必要なツールと技能のトレーニングを提供する私のプロジェクト、FarmCASの拡大に使われる」と述べた。
さらに、ブルーノ・フェレイラ氏は「私のプロジェクトProbáは、Food Bank of Bolivia(ボリビアフードバンク)のブランチプロジェクト。これは、ボリビアの食品廃棄、栄養不良、農業従事者の貧困という問題を解決する、3つのインパクトをもたらすアップサイクリング生産工場。栄養価の高い食品を必要としている人たちのために、この工場が動き出すのが楽しみ」と話した。
今年の受賞プログラムでは、国連の「持続可能な開発目標」の達成に向けて変化をもたらすことをめざす参加者と思いを共有する講演者が登場。Borlaug財団の会長ジュリー・ボーローグ氏とThirst財団のCEO ミナ・グリ氏は、この新世代のチェンジメーカーたちがより良い持続可能な世界を築き上げていく上で、どのような行動が必要なのかについて、それぞれの見識を語った。
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