農作物集荷配送ルートの最適化 AIプログラムを開発 NTT東日本2022年7月6日
NTT東日本と調和技研は、AIを活用した農作物(馬鈴薯)の積荷作業車(タイヤショベル)とトラックの配送ルート最適化のプログラムを開発。今秋の収穫から、JA士幌町で実際の集荷配送業務に活用する。
馬鈴薯の集荷は、積込作業用タイヤショベルと運搬するトラックを集荷場からほ場に配車する。しかし、タイヤショベルやトラックは、台数や運転手に限りがあることから、集荷待ちで農作物が劣化することがあり、農作物を効率的に集荷する必要がある。また、日々集荷ルートを作成する担当者の負担や物流業界における運転者不足などの課題もある。
こうした課題を解決するため、NTT東日本とAI分野に強みを持つ調和技研は、集荷配送の最適化ルートを作成するAIプログラムを開発。集荷希望日・集荷場所、タイヤショベルやトラックの台数、優先したい条件(時間や距離等)を入力すると、タイヤショベルとトラックの最適なルートを地図上に表示する。担当者が地図を見てルートを作成するより、トラックの移動距離や待ち時間を少なくし、これまで大きな負担となっていた担当者のルート作成時間の軽減にもつながる。
また、集荷待ちの減少による馬鈴薯の劣化抑制、トラックの移動距離削減による化石燃料の削減、作業の効率化による労働力不足問題への対応が期待できる。
今後の実証実験では、AIプログラムの機能を拡充させるとともに、2022年度秋の収穫時期にJA士幌町で実際の集荷配送業務に活用。効果の検証とAIの精度を高め、次年度の本格導入をめざす。また、このAIプログラムを、農業だけでなく経路選択が必要な流通分野への展開も見据え取り組む。
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