「お料理セット」トレーを紙製へ順次切り替え 年間146トンのプラ削減へ パルシステム2022年7月25日
パルシステム連合会は7月25日、プラスチック製トレーの素材を紙製に切り替えた「お料理セット」の注文受付を始める。年間のプラスチック使用量が、前年度実績からの算出で146トン削減される見込みで、プラスチックトレー同様、使用後の紙製トレーも次回配達時に回収し、新たな紙製トレーに生まれ変わる。
紙製トレーは、一部商品から順次導入し、10月には全商品への切り替え完了を予定している。
これまでのお料理セットは、カット済み野菜などを1枚25グラムのプラスチック製トレーにまとめて供給。使用後のトレーは宅配時に回収し、プラスチックトレーに再生して資源を循環させている。しかし、近年はマイクロプラスチックをはじめとする脱プラスチックへの社会的関心が高まっており、「環境問題に関する世論調査」(環境省、2019年)によると9割がプラスチック削減へ「関心がある」と回答している。
従来のプラスチック製トレーのお料理セット
パルシステムは、こうした社会的要請にこたえ、トレーを紙製に切り替える。紙製トレーに乗せるシートやカット野菜を入れる小袋にプラスチックを使うものの、1セット当たりのプラスチック使用量はこれまでの25グラムから7グラムとなり、およそ7割にあたる18グラムの削減を実現した。昨年度実績から算出すると年間146トンのプラスチックが削減される見込み。
お料理セットのトレーには、セット作業時の負荷や結露などに対する耐久性が必要で、強度を高めるため紙トレー表面にコーティング剤を使うとリサイクルが難しくなる。そこで、再生可能な資源の最大限の有効活用を図るため、使用後のトレーを紙製トレーに再生させることを目標に開発を進め、完成までに3年をかけた。開発に協力したのは、パルシステムPB「産直たまご」の紙製包装資材・モウルドパックを製造する大石産業で、資源再生のノウハウを持つ企業の協力により、紙トレー開発が実現。今後の商品供給では利用者に回収を呼びかけ、紙製トレー再生原料として使うことで再生率55%をめざす。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(132)-改正食料・農業・農村基本法(18)-2025年3月8日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(49)【防除学習帖】第288回2025年3月8日
-
農薬の正しい使い方(22)【今さら聞けない営農情報】第288回2025年3月8日
-
魚沼コシで目標販売価格2.8万~3.3万円 JA魚沼、生産者集会で示す 農家から歓迎と激励2025年3月7日
-
日本人と餅【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第331回2025年3月7日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「コメ騒動」の原因と展望~再整理2025年3月7日
-
(425)世界の農業をめぐる大変化(過去60年)【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年3月7日
-
ラワンぶきのふきのとうから生まれた焼酎 JAあしょろ(北海道)2025年3月7日
-
寒暖差が育んだトマトのおいしさ凝縮 JA愛知東(愛知)2025年3月7日
-
給付還元利率 3年連続引き上げ 「制度」0.02%上げ0.95%に JA全国共済会2025年3月7日
-
「とやまGAP推進大会」に関係者約70人が参加 JA全農とやま2025年3月7日
-
新潟県産チューリップ出荷最盛期を前に「目合わせ会」 JA全農にいがた2025年3月7日
-
新潟空港で春の花と「越後姫」の紹介展示 JA全農にいがた、新潟市2025年3月7日
-
第1回ひるがの高原だいこん杯 だいこんを使った簡単レシピコンテスト JA全農岐阜2025年3月7日
-
令和7年度は事業開拓と業務効率化を推進 日本穀物検定協会2025年3月7日
-
【スマート農業の風】(12)ドローン散布とデータ農業2025年3月7日
-
小麦ブランの成分 免疫に働きかける新機能を発見 農研機構×日清製粉2025年3月7日
-
フードロス削減へ 乾燥野菜「野菜を食べる」シリーズ発売 農業総研×NTTアグリ2025年3月7日
-
外食市場調査1月度市場規模は3066億円2019年比94.6% コロナ禍以降で最も回復2025年3月7日
-
45年超の長期連用試験から畑地土壌炭素貯留効果を解明 国際農研2025年3月7日