食品ロス削減へ 楽天生命パーク宮城のナイターで初の大規模実証を実施へ2022年8月3日
消費者庁は、楽天グループなどと協力して、今月3日と19日に仙台市の楽天生命パーク宮城で行われる楽天イーグルス対千葉ロッテの試合で、観客に食べ残しをなくすことを呼びかけるなど、大規模イベント会場では初めての食品ロス削減実証を実施する。
消費者庁は、2025年の大阪・関西万博を見据え、数万人規模の大規模イベント会場での食品ロス削減モデル作りに取り組んでおり、今回、楽天グループなどの協力で初めてナイター2試合で食品ロス削減の大規模な実証を行うことになった。
会場では、楽天グループが来場者向けに「ナッジ」(強制的でなくより良い選択を自発的に取れるようにする方法)を応用した広報を実施する。具体的には場内アナウンスやサイネージなどで食べ残しをなくすことを呼びかけるほか、来場者向けのアプリを通じて食品ロス削減に関する意識を探るアンケート調査を実施する。さらに仙台市と連携して来場者に食品を寄付してもらう「フードドライブ」も実施する。仙台市では、広報を通じて市民に協力を呼び掛けており、食品の寄付の受け付けは入場チケットがなくても参加できるスペースで行われる。
消費者庁と楽天グループは、すでに食品ロス削減の効果を探るために、6月と7月の計7試合で会場での食べ残し量などを調べており、平均で約2万人が来場したという。当時のデータと今回の実証結果を比較して効果を検証することにしている。消費者庁は「初の大規模会場での実証であり、効果を見ながら今後も大規模会場での実証を重ねていきたい」と話している。
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