製品カーボンフットプリントゼロ ネオペンチルグリコールとプロピオン酸を発表 BASF2022年10月14日
ドイツのBASF本社は、「Cradle-to-gate」(ゆりかごから ゲートまで)の製品カーボンフットプリント(PCF)のゼロを実現する、ネオペンチルグリコール(NPG)とプロピオン酸(PA)を初めて提供する。いずれもドイツのルートヴィッヒスハーフェンにあるフェアブント拠点(統合生産拠点)で製造。同社は、バイオマスバランス(BMB)・アプローチによる独自のフェアブント製造システム内の再生可能原料を活用し、NPGとPAの両方でゼロPCFを達成した。
「ドロップイン」ソリューションとしてのNPG ZeroPCFと PA ZeroPCFは、既存の製品と同じ品質と特性を備えており、製造に使う際に利用者が既存プロセスの調整を行う必要がない。これにより、容易で効果的に、購入した製品およびサービス(Scope3)からの排出量を削減。バリューチェーン内に再生可能原料の割合を増やすことで、サーキュラーエコノミー(循環型経済)へのシフトに貢献できる。
同社は、統合されたフェアブント製造システムでBMBアプローチを採用し、NPG ZeroPCFとPA ZeroPCFを製造。自社のフェアブント拠点で、化学製品製造の初期段階から再生可能原料を投入できると同時に、認証されたマスバランス方式によって、再生可能原料を対応する特定の製品に割り当てる。
BASFのバイオマスバランス製品は、REDcert2またはISCC PLUS3などの認定基準に従って評価されている。NPG ZeroPCFの製造では、さらに、北米のREC(再生可能エネルギー認証)による再生可能エネルギーも使用している。
PCFは、製品が資源の抽出から前駆体の製造、そして最終的な化学製品自体の製造に至るまでに発生した温室効果 ガスの総排出量で構成される。同社は、2050年までにCO2排出量ネットゼロ(実質ゼロ)をめざし、大手化学企業として初めて、全製品ごとのPCFを提供している。
また、NPG ZeroPCFおよびPA ZeroPCFにおいて、世界的な気候変動におけるコンサルタント会社であるカーボントラスト社(英国)からカーボンニュートラル認証を取得。カーボントラストがカーボンニュートラルとして認定する製品は、植物などアップストリームでの天然カーボンシンク(炭素吸収源)を一時的に利用したものと、製造会社が購入したカーボンクレジットを利用したもののみ。同社は、NPG ZeroPCFおよびPA ZeroPCFにおいて、カーボンクレジットを購入することなく、「Cradle-to-gate」(ゆりかごからゲートまで)の製品のゼロPCFを達成した。
NPGを応用できる主要な分野はパウダーコーティングで、特に建築や自動車産業、家電製品分野の産業。パウダーコーティングの使用によって、揮発性有機化合物(VOC)の排出を最小限からゼロに抑えるだけでなく、作業時間の短縮やエネルギー消費量の低減を実現する。
汎用性の高いポリアルコールNPGは、高度な化学的安定性と熱的安定性によって、特に各種コーティングやプラスチック用ポリエステルおよびアルキド樹脂の製造の際など、さらに多くの用途で性能が実証されている。
同社の顧客は何十年にも渡り、食品や飼料穀物の保存用の防カビ剤として完全に生物分解が可能なPAを活用。この応用は、乾燥保存や、気密サイロでの保管よりも、経済面また環境面において多くのメリットを提供する。
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