長野県御代田町の上村農園「事業承継マッチングプラットフォーム」で後継者を募集2022年11月29日
長野県北佐久郡御代田町でレタスなどの葉物野菜を中心に生産する「上村農園」の上村健一郎さんは、「事業承継マッチングプラットフォーム」で後継者を募集している。
後継者を募集する上村さん
上村農園がある御代田町は、浅間山の麓に広がる人口15000人ほどのコンパクトな街。爽やかな風が吹く高原気候で、晴天率が高く、最近は給食の無償化など教育や子育てに力を入れる施策も始まるなど、暮らしやすさで人口が増加している。同町で、14年前から農業に取り組んでいる上村さんも移住者で、一からノウハウを学び、レタスなど葉物野菜を中心に、安定供給に向けて試行錯誤してきた。最低でも3年はかかるという生産と経営スキルの習得を見越し、ともに農業に取り組んでくれる若い力を探している。
メインの仕事は畑の農作業。種から苗をつくり、野菜を育てる上村農園では、1月から作業が始まり、5ヘクタールの畑を2回転して収穫する野菜を、近隣にある農業生産法人・有限会社トップリバーに100%出荷している。上村さんは「主力は、レタスやキャベツなど外食・加工産業に出す野菜。年によって白菜やほうれん草、とうもろこしなど実験的に育てましたが、今のところは軸をぶらさず、生産量の拡大を目指しています」と話す。
上村さんのこだわりは、おいしい野菜の安定供給で、農閑期に入る11、12月で、畑の面積や人材などを加味し、翌年栽培する野菜の種類や収穫量など基本的な方針をつくる。「例えば一日に200ケースと目標を決めたら、できるだけその計画通りに出荷するのがこだわりで、営業先から求められていること。最近は極端な干ばつや雹など天候の難しさもありますが、いい野菜が収穫できたときは達成感もありますし、純粋に嬉しくなる」と上村さん。
承継するものは、現在借りている畑や、所有している機械、卸先やノウハウなどの全て。大型の機械が揃っているのは、これから農業をはじめたい人にとって大きな魅力と言える。上村さんは、事業を渡す人によって、経営面のサポートや作業員として現場のサポートなど、分担しながら、身体が動く限りは農業を続けていきたいという意向で、青空広がる浅間山の麓で、おいしい自然の恵を育む人材を待っている。
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