培養肉の新たな製造手法による環境への影響と経済価値 評価法に関する共同研究開始 インテグリカルチャー2022年12月26日
動物由来細胞から食品や原料などを作る「細胞農業」を手がけるインテグリカルチャー株式会社は、滋賀県立大学、株式会社エイゾスと、インテグリカルチャーが開発した新たな細胞培養技術「CulNet system(カルネット システム)」を使った培養肉の製造におけるライフサイクル・アセスメント(LCA)を確立するための共同研究を開始した。
同研究では、培養肉の製造過程における環境負荷の定量的な評価や技術経済性分析(TEA)によって、「カルネット システム」の技術的なパフォーマンスと経済的な実現可能性を評価する手法を検討し、培養肉の価値の定量化を目指す。
動物由来の細胞を培養して作られる培養肉は、家畜から生産される従来の食肉と比べ、温室効果ガスの排出や水資源の消費を抑制。さらに土地の利用効率の向上に寄与する可能性があり、地球温暖化対策の一つとして期待されているが、生産コストの低減が大きな課題になっている。
インテグリカルチャーは、これまでにない培養肉の新たな生産方法であるカルネット システムの開発に成功しており、今回の研究では、「カルネット システム」が社会実装された際の環境負荷の客観的な検証などが成果として期待される。
同研究では役割分担として、インテグリカルチャーが「カルネット システム」を用いた培養肉製造において、解析等に必要なデータを集積。滋賀県立大学がこのデータを用いて、LCAとTEA指標の算定及び解析手法を確立する。また、エイゾスはAI技術を駆使し、細胞性食品を量産した際の評価手法の開発に必要な解析技術を提供。この研究結果は将来的に、脱炭素社会を実現するための排出者の行動変容を促すカーボンプライシング政策へ貢献できると考えられる。
重要な記事
最新の記事
-
花業界の年末商戦は松市(まついち)からスタート【花づくりの現場から 宇田明】第48回2024年11月28日
-
ボトル小型化でGHG排出量3割削減 ゼロボードとの協業でCFP算定 バイエルクロップサイエンス2024年11月28日
-
リジェネラティブ農業を推進 25年に他社との共創プロジェクト バイエルクロップサイエンス2024年11月28日
-
続・どぶろくから酒、ビールへ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第318回2024年11月28日
-
【TAC部門】優秀賞 一流の経営者に俺はなる JAしまね 大國満瑠氏2024年11月28日
-
【TAC部門】全農会長賞 「京おくら」産地化へ~ゼロからのスタート JA京都中央 佐藤聖也氏2024年11月28日
-
「古川モデル」子実トウモロコシから水田輪作へ JA古川、3年間の実証実験総括 農研機構東北農業研究センターの篠遠善哉主任研究員2024年11月28日
-
鳥インフル 米ノースダコタ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月28日
-
毎週の各国との電話会議・閣僚会合の現地での反対運動【近藤康男・TPPから見える風景】2024年11月28日
-
三島伝統のたくあん漬けや大根料理を堪能「三嶋大根祭り」開催 JAふじ伊豆2024年11月28日
-
9年連続の就任 コリラックマ「とちぎのいちご大使」に任命 JA全農とちぎ2024年11月28日
-
「ちょっといい日に和牛を食べようキャンペーン」開催 JAタウン2024年11月28日
-
適用拡大情報 殺菌剤「日曹ファンタジスタ顆粒水和剤」 日本曹達2024年11月28日
-
農薬登録変更 殺菌剤「日曹ストロビーフロアブル」 日本曹達2024年11月28日
-
農業IoTの通信インフラ整備へ 自治体や土地改良区と連携 farmo2024年11月28日
-
山梨県産フルーツ活用「やまなしスイーツコンテスト2024」初開催 山梨県2024年11月28日
-
価格高騰中の長ねぎ カットされる青い部分を商品化で大ヒット Oisix2024年11月28日
-
「幻の卵屋さん」京都駅に初出店 日本たまごかけごはん研究所2024年11月28日
-
「うまいに、まっすぐ。新潟県フェア」開催 県産農林水産物の魅力を体験 新潟県2024年11月28日
-
【役員人事】朝日アグリア(12月1日付)2024年11月28日