卵の卸価格の高騰続く 1月の平均価格は過去最高に 鳥インフル多発で供給不足2023年2月1日
昨年秋から高騰している卵の卸売価格は高値水準が続き、1月の平均価格は1キロ当たり280円と1月としては過去最高となった。2月1日も305円と高値が続いており、卸関係者は鳥インフルエンザの発生が過去最多に上り、供給量が少なくなっている影響が大きいとみている。
JA全農たまごが公表している相場情報によると、1月の東京の卵のM基準値(円/㎏)の平均卸売価格は280円だった。年末の需要期と重なった昨年12月の284円を下回ったものの、前年1月(151円)の1.85倍に達し、同社が公表を始めた平成3年以降、1月としては最高となった。
また、高値傾向は1月を過ぎても続き、1月31日と2月1日の価格は305円まで上昇し、こちらも平成3年以降の最高値となっている。
鶏卵の卸関係者によると、卵をめぐっては一昨年から昨年にかけての飼料価格の高騰で農家が生産を抑制する傾向にあったのに加え、今シーズンは鳥インフルエンザが猛威をふるい、全国の殺処分数が鶏卵鶏だけで1100万羽を超えて過去最多に上り、全国的に供給量が減っていることが大きく影響しているという。
鶏卵価格をめぐって野村哲郎農相は、正月の需要期を過ぎればある程度落ち着くのではないかとの見通しを示していたが、高止まりが続いている。卸関係者は「セブン-イレブンが卵を使う商品の一部販売を休止するなど卵の使用を控える動きも出始めており、こうした需要減が価格にどう影響するか注視したい」と話している。
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