シカの個体数削減にメスの捕獲が効果的 森林総合研究所2023年2月21日
森林研究・整備機構森林総合研究所九州支所らの研究グループは、ニホンジカの個体数をより効果的に減らすため、メスを捕獲することが効果的であることを実証した。
過剰に増えたシカ類による生態系への影響や植林地への被害は、日本に限らず世界的な問題となっている。個体数を減らす手段の1つが捕獲することで、理論的には仔を産むメスを捕獲すれば、より効果的に個体数を減らすことができるとされてきたが、それを実証した研究はほとんどなかった。
同研究では、福岡県内で広域的に調べられてきたシカの個体数データと捕獲の統計データを基に、メス(ただし角の無い幼獣オスを含む可能性がある)の捕獲割合が高い地域では確かに個体数が減少傾向にあることを明らかにした。同研究の結果は、シカ個体数を減少させるためには、メスを捕獲することが効果的であることを示している。
シカを捕獲すると報奨金が支払われているが、多くの自治体ではその金額に雌雄差がない。メス捕獲に対して報奨金を増加するなどのインセンティブを加えることにより、より効果的に個体数を減らせる可能性がある。
同研究成果は2022年11月3日、『Biology』誌でオンライン公開された。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(139)-改正食料・農業・農村基本法(25)-2025年4月26日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(56)【防除学習帖】第295回2025年4月26日
-
農薬の正しい使い方(29)【今さら聞けない営農情報】第295回2025年4月26日
-
1人当たり精米消費、3月は微減 家庭内消費堅調も「中食」減少 米穀機構2025年4月25日
-
【JA人事】JAサロマ(北海道)櫛部文治組合長を再任(4月18日)2025年4月25日
-
静岡県菊川市でビオトープ「クミカ レフュジア菊川」の落成式開く 里山再生で希少動植物の"待避地"へ クミアイ化学工業2025年4月25日
-
25年産コシヒカリ 概算金で最低保証「2.2万円」 JA福井県2025年4月25日
-
(432)認証制度のとらえ方【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月25日
-
【'25新組合長に聞く】JA新ひたち野(茨城) 矢口博之氏(4/19就任) 「小美玉の恵み」ブランドに2025年4月25日
-
水稲栽培で鶏ふん堆肥を有効活用 4年前を迎えた広島大学との共同研究 JA全農ひろしま2025年4月25日
-
長野県産食材にこだわった焼肉店「和牛焼肉信州そだち」新規オープン JA全農2025年4月25日
-
【JA人事】JA中札内村(北海道)島次良己組合長を再任(4月10日)2025年4月25日
-
【JA人事】JA摩周湖(北海道)川口覚組合長を再任(4月24日)2025年4月25日
-
第41回「JA共済マルシェ」を開催 全国各地の旬の農産物・加工品が大集合、「農福連携」応援も JA共済連2025年4月25日
-
【JA人事】JAようてい(北海道)金子辰四郎組合長を新任(4月11日)2025年4月25日
-
宇城市の子どもたちへ地元農産物を贈呈 JA熊本うき園芸部会が学校給食に提供2025年4月25日
-
静岡の茶産業拡大へ 抹茶栽培農地における営農型太陽光発電所を共同開発 JA三井リース2025年4月25日
-
静岡・三島で町ぐるみの「きのこマルシェ」長谷川きのこ園で開催 JAふじ伊豆2025年4月25日
-
システム障害が暫定復旧 農林中金2025年4月25日
-
神奈川県のスタートアップAgnaviへ出資 AgVenture Lab2025年4月25日