「よい仕事」で地域づくり 「協同労働」の芽が次々 ワーカーズコープが研究集会2023年3月7日
日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会は3月4、5日、オンラインによる研究交流全国集会を開き、ワーカーズコープの理念とする「協同労働 よい仕事」について、報告とディスカッションを行った。ワーカーズによる見守り宅配カレー(北海道恵庭市)、就労支援(千葉県船橋市)、FEC自給を意識した高齢者福祉(大阪府吹田市)、デイサービス(長野県上田市)の事例報告があった。
「よい仕事」求めて(右は西谷教授)
昨年10月、労働者協同組合法(労協法)が制定されてから、全国で30近いワーカーズコープが誕生している。セミナーの基調報告で労協連センター事業団の馬場幹夫専務は「労協法を活用して地域に必要とする仕事を市民・労働者が力を合わせて仕事を起こし、自らの手で地域をつくり出す新しい時代が始まろうとしている」とみる。
同センター北海道事業本部の恵庭地域福祉事業所は、2009年から恵庭市の指定管理受託で老人憩いの家を運営し、そのなかで見守り宅配カレー「おかめカレー」を月に1回、50世帯以上に配達。なるべく同じ地域に住む人が配達し、顔の見える関係づくりに努めている。2016年からは子ども食堂も始めた。
おかめカレーに関わっている人が集まった「おかめ連絡会」ができ、高齢者だけでなく、さまざまな課題を抱える家庭の見守りにつながり、行政や地域包括支援センター、町内会など、関係する組織・団体を含めて地域の人と一緒に考える場に発展している。
ワーカーズコープちばらいふあっぷCollegは就労準備支援事業で地域づくりに貢献している。船橋市を中心に約220人の組合員が清掃、物流、高齢・障がい者支援、食堂、売店、職業訓練、生活困窮者支援などの職場で働く。
特に就労準備支援では、「ライフアップCollege」を週3回開き、みんなの居場所づくりに努めている。就労準備の利用者が子ども食堂を運営したり、商店街のクリスマスイルミネーションの飾りつけの手伝い、文化祭に参加し地域の人と交流したりするようになった。
センター事業団吹田地域福祉事業所は「高齢者いこいの家」を運営する。FEC(フード・エネルギー・ケア)の視点からアプローチする。「フード」では野菜の自家採種、サツマイモの一株制度、たい肥づくりなどに取り組む。「ケア」では健康管理、薬膳、ホスピスマインドなどを学び、FECによる新しい社会づくりを視野に入れた活動を行っている。
同事業団GO上田地域福祉事業所は放課後等デイサービスを展開。「みんなちがっていい。ころんだっていい。みんながみんな宝物」のスローガンを掲げ、お互いさまの気持ちで、一人ひとりの事情に合わせた仕事の実現を目指す。
セミナーでは西谷修・東京外語大名誉教授(哲学者)が「労働」と「働くこと・仕事」との違いを解説した。同教授によると、「労働」は賃金という対価を求めて生(なま)の時間を売ることであり、苦痛を伴うものだが、「働く」は人に喜ばれること、人々(世の中)のためになる働きのことであり、その人自身の喜びとなる。その入口が「仕事」(ワーク)であり、そういう仕事を「よい仕事」だという。
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