食用米「ミルキークイーン」で醸す純米大吟醸「桜翔」新発売 浦里酒造店2023年3月24日
浦里酒造店(茨城県つくば市)は3月21日、東京農業大学、茨城県阿見町との産学官連携で生まれた純米大吟醸「桜翔」を発売。阿見町産の食用米ミルキークイーンを、東京農大がバラの「プリンセス・ミチコ」から分離した酵母を使って醸した全国でも珍しい純米大吟醸となった。
コロナ禍で疲弊する阿見町の飲食店への支援事業で造られた「純米大吟醸 桜翔」は、同町内の飲食店で振舞われ、実施したアンケートで高く評価され、販売を求める声が多数を占めたことから、一般販売を開始する。
食用米の「ミルキークイーン」は、コシヒカリを基に育種された低アミロース米で、阿見町の特産品の一つ。モチモチした粘りが特徴で、冷めても硬くならず、甘みがある。米の"モチモチ感"は、酒造りにおいては「操作性の悪さ」に繋がるため、ミルキークイーンは酒造適正が低く、酒造りに用いている蔵は全国でもほとんどない。一方で、ミルキークイーンの芳醇な甘みは魅力的で、操作性の悪さを改善できれば、特徴的な日本酒を造ることができる。
冷めても硬くならず、甘みがある。米の"モチモチ感"のある「ミルキークイーン」
同事業では、東京農大によるバラの「プリンセス・ミチコ」から独自に分離したバラ酵母「PM1酵母」を、各種鑑評会で賞に輝く浦里酒造6代目蔵元の浦里知可良氏が醸し、リンゴやパイナップルを想わせるフレッシュでフルーティーな味わいに仕上げた。
「純米大吟醸 桜翔」は、カスミ阿見店・カスミ荒川本郷店・イオン土浦店・イオンつくば店・浦里酒造店・菊水酒店などで販売。720mlで1980円(税込)。
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