持続可能な養鶏飼料の開発へ コオロギ粉末を活用 エコロギー2023年4月11日
タンパク質素材として昆虫コオロギの事業開発を進める早稲田大学発ベンチャー企業のエコロギーは、コオロギ粉末を配合した新たな養鶏飼料を開発するプロジェクトを開始。このコオロギ粉末配合の飼料で生産した養鶏卵が東京銀座にあるミシュラン三つ星のフレンチレストラン「ロオジエ(L'OSIER)」のメニューの一品に使用されている。
飼料価格の高騰や鳥インフルエンザ多発による影響で卵の卸売価格が2月時点で1993年以来、最も高くなっている。こうしたなか、エコロギーは、持続可能性に配慮した鶏卵の生産を実現するため、「ロオジエ」と、国産の未利用資材を餌にするなど"循環型農業"を展開する素ヱコ農園(佐賀県伊万里市)と共同し、コオロギ粉末を活用した新たな養鶏飼料の開発を始めた。
エコロギーが開発するコオロギ粉末は、養鶏にとって良質なアミノ酸を豊富に含む自然由来の新タンパク質素材。また、鉄分や亜鉛などミネラルも含み、少量添加の場合でも免疫力向上が期待できる。また、コオロギの生産段階において、工場から発生するフードロスを餌として利用しており、同プロジェクトでコオロギを養鶏飼料の一部として利用することで、年間約873.6kg相当のフードロス活用を実現する。
サステナブルな卵を使ったL'OSIERのメニュー
「ほうれん草と紫蘇のブルーテを纏った佐賀県産半熟卵 ロワール産ホワイトアスパラガス」
同プロジェクトから生まれた卵を使った料理は「ロオジエ」のメニューの1品としても登場。L'OSIERエグゼクティブシェフのオリヴィエ・シェニョン氏は「私が推進している"マイクロバイオーム農法"とエコロギーさんのサステナブルな取り組みに多くの共通点を感じ、この卵プロジェクトを開始した。自然環境にも優しい素ヱコ農園さんの卵を今後も使い続けたい」と話している。
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