「バイオ炭」茶園散布による温暖化対策効果の試験を開始 伊藤園など2023年4月27日
伊藤園とシン・エナジー、くしま木質バイオマス、堀口園、鹿児島堀口製茶の5社は共同で、「バイオ炭」の茶園散布による温暖化対策効果の評価試験を2023年春から開始。5社は、宮崎県串間市における未利用木材を用いたバイオマス発電の副産物として産出する「バイオ炭」を、隣接する鹿児島県志布志市にある茶産地育成事業の茶園で試験的に散布し、温暖化対策効果を評価する試験を始めた。
同試験は伊藤園が中心となり、くしま木質バイオマスが宮崎県串間市の大生黒潮発電所において産出する難分解性の炭素を含む炭「バイオ炭」を、堀口園と鹿児島堀口製茶が展開する志布志市にある約50ヘクタールの茶園で試験的に散布し、茶園における温暖化対策効果を評価する。
また、茶園の土壌改良効果(透水性、保水性、保肥性、通気性など)を通じた茶の収穫と品質に対する影響を評価し、茶の生産性向上にも貢献することを検証。地域資源の循環体系構築と環境配慮型農業の確立による持続可能な茶農業の実現を目指す。
「バイオ炭」は、木や竹など生物由来の資源(バイオマス)を加熱して炭化したもの。バイオマス資源が吸収したCO2を炭の中に閉じ込めるため、大気中への排出を抑える効果がある。
「バイオ炭」の茶園散布による温暖化対策効果試験の概要
また、「バイオ炭」は多孔質構造であるため、堆肥などと一緒に土壌に混ぜ合わせると、農作物の根の生育促進や肥料成分の吸収量の増加等が期待でき、土壌改良に役立つ。
「バイオ炭」の農地施用は、農林水産省が策定した「みどりの食料システム戦略」において、地球温暖化対策の手法として農地投入技術の開発を推進されている取り組み。
5社は、この取組みを通じて地域の資源循環を推進するとともに、環境配慮型農業の確立による持続可能な茶農業の実現を目指す。
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