3月の外食・中食レポート 2019年比2.6%減 節約志向で食機会数伸び悩む2023年5月11日
外食・中食市場情報サービス「CREST」を提供するエヌピーディー・ジャパンは5月10日、外食・中食市場の3月の動向分析レポートを公表した。
同レポートによると、外食・中食市場全体の3月の2019年同月比は、売上(金額市場規模)が2.6%減で、前月と同水準だった。3月の客数(食機会数)は、9.5%減で、前月の同7.9%減から1.6ポイント後退。スーパーで、節約志向の高まりから買い控え傾向が強くなり、内食へのシフトも進んだことが影響し、外食・中食全体の食機会数が伸び悩んだ。
業態別・利用形態別の3月の売上2019年同月比は、外食・中食全体のイートインは同14.3%減と前月比1.0ポイント増。テイクアウト・出前は、FF+セルフカフェ(2019年同月比51%増)とFRが(同58%)好調だった。
外食業態計(レストラン計)の出前(デリバリー)売上で2019年同月比は、プラス成長が続いている。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増だが、その後も2ケタ増が続き、2023年3月は同70%増。
エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストの東さやか氏は今後の展望について、「ゴールデンウイークにおける国内旅行について、総旅行消費額がほぼコロナ前と同水準の8526億円の見込みとJTBは算出しており、さらにGW後も消費行動が活発化していくと考えられる。一方、値上げは依然相次ぎ、今後も予定されていることから、生活防衛としての節約志向がより進むと考えられる。また、今後はコロナ禍でいったん失われた"物より経験・思い出"を提供する施策がより重要となる」とコメントしている。
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