ラノベ風商品で売上3倍に「大総菜化プロジェクト」展開 コープさっぽろ2023年5月22日
生活協同組合コープさっぽろは、店内調理で出来立ての惣菜を手ごろな価格で提供する「大総菜化プロジェクト」を2020年2月から展開し、一人暮らしの高齢者や共働き世帯への惣菜を強化している。この取り組みは常時約100品目を80店舗で展開するまでに拡大し、"ラノベ風"の商品名により売上を約3倍に伸ばした。
「大惣菜化プロジェクト」人気商品の「魚屋さんの脂ののった鮭弁当」(538円・税込)
北海道の平均世帯人員は2.18人と全国でも低い水準で、一人暮らしの高齢者の増加、共働き世帯の拡大と時間の使い方の変化で料理をする機会が減少傾向にある。その中で、小容量や簡単で便利な商品ラインナップを充実。また、店内調理による新鮮で出来立て、1品200円前後の価格設定での惣菜を提供することで、少人数世帯にも対応している。
2020年7月からは一部の商品に「豚ホルモンの味噌(みそ)焼きです。」など、10~20代の若者向け小説"ライトノベル"のタイトル風の名前を付けて販売したところ、SNSで「ラノベみたい」「ラノベ風」と話題となった。
ラノベ風ネーミングの総菜「若鶏を使用した半身焼きです。」
きっかけはコロナ禍で試食が中止になったことで、組合員に味が伝わらないという危機感から、当時、商品本部畜産部バイヤーだった奈須野貴大さんが、ラベルに記載できる24文字の制限の中で、どんな味か組合員に伝わるよう、商品名にしたのが始まり。代表作のひとつ「小さめの鶏の半身は塩だれに漬けてから焼いている」は、4か月で約3倍の売上になったという。
奈須野さんはネーミングのコツとして、「手に取った方がなるほどねと思える言葉を選び、食べる前に予断を与えないよう、"おいしい""柔らかい"といった、個人の感想は避けている」と説明している。奈須野さんは部署が変わり、現在は後任の担当者が商品名を考案しており、約20品目の"ラノベ風"商品があるという。
◎現在販売中の「ラノベ風」商品名の惣菜
・手羽元を生姜醤油に漬けた、そして、煮た。
・本日焼きました。こちら牛ヒレステーキです。
・豚タン焼とねぎ塩は合うと思います。
・鶏レバーを漬けて焼いて、タレを絡めてできました。
・ハーブとオイルの鶏ムネステーキができました。
・若鶏を使用した半身焼きです。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(138)-改正食料・農業・農村基本法(24)-2025年4月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(55)【防除学習帖】第294回2025年4月19日
-
農薬の正しい使い方(28)【今さら聞けない営農情報】第294回2025年4月19日
-
若者たちのスタートアップ農園 "The Circle(ザ・サークル)"【イタリア通信】2025年4月19日
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
3月の米相対取引価格2万5876円 備蓄米放出で前月比609円下がる 小売価格への反映どこまで2025年4月18日
-
地方卸にも備蓄米届くよう 備蓄米販売ルール改定 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
JA共済アプリの新機能「かぞく共有」の提供を開始 もしもにそなえて家族に契約情報を共有できる JA共済連2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日