乳酸菌で発酵させた乳由来の調味料 野菜由来カロテノイドの吸収促進を確認 明治2023年5月22日
明治は、乳酸菌により発酵させた乳由来の調味料が野菜由来の機能性成分であるカロテノイドの吸収を促進することを明らかにした。この研究成果は、5月12日〜14日に開かれた栄養学と食糧科学分野の学術集会「第77回日本栄養・食糧学会大会」で発表された。
同研究では、発酵乳が野菜に含まれるカロテノイドの吸収を促進する知見にもとづき、カロテノイドの吸収を高めるためのドレッシング様の新たな乳由来発酵調味料を作製。ヒト対象試験で、同発酵調味料によるカロテノイドの吸収促進効果を確認したところ、乳由来発酵調味料と野菜を一緒に摂取すると、野菜のみの摂取より、カロテノイドのひとつであるβ-カロテンが約2.1倍吸収されることがわかった。
野菜には、多くのカロテノイド(β-カロテン、α-カロテン、リコピン、ルテインなど)が含まれており、ヒトの健康に有益な効果をもたらすことが知られている。例えば、β-カロテンはニンジンなどに含まれ、夜間の視力の維持、皮膚や粘膜の健康維持を助ける機能、リコピンはトマトなどに含まれ、血中高密度リポタンパク質(high-densitylipoprotein、HDL)コレステロールを増やし、血圧を低下させる機能、ルテインはホウレンソウなどに含まれ、目の疲労感を和らげる機能がそれぞれあり、栄養補助食品や、機能性表示食品の関与成分として知られている。しかし、カロテノイドの吸収率は低く、いかにその吸収性を高めるかが重要となる。
今回、乳由来発酵調味料と野菜の同時摂取は、野菜のみ摂取したときと比べ、カロテノイドの血漿濃度が高値となり、野菜に含まれるカロテノイドの吸収を促進させることを明らかにした。これにより、カロテノイドの吸収促進効果は、カロテノイドの健康機能を発揮するために重要な役割を果たし、ヒトの健康の維持や増進に寄与することが期待される。
重要な記事
最新の記事
-
准組合員問題にどう向き合うか 11月15日に農協研究会開催 参加者を募集2025年9月16日
-
シンとんぼ(159)-食料・農業・農村基本計画(1)-2025年9月13日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(76)【防除学習帖】第315回2025年9月13日
-
農薬の正しい使い方(49)【今さら聞けない営農情報】第315回2025年9月13日
-
【人事異動】JA全中(10月1日付)2025年9月12日
-
【注意報】野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月12日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】農政も思い切りやってほしかった 立憲民主党農林漁業再生本部顧問・篠原孝衆議院議員2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】破られた新しい政治への期待 国民民主党 舟山康江参議院議員2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】農政でも「らしさ」出しきれず 衆議院農水委員会委員・やはた愛衆議院議員(れいわ新選組)2025年9月12日
-
ドローン映像解析とロボットトラクタで実証実験 労働時間削減と効率化を確認 JA帯広かわにし2025年9月12日
-
スマート農業の実践と課題を共有 音更町で研修会に150名参加2025年9月12日
-
【地域を診る】個性を生かした地域づくり 長野県栄村・高橋彦芳元村長の実践から学ぶ 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月12日
-
(452)「決定疲れ」の中での選択【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月12日
-
秋の味覚「やまが和栗」出荷開始 JA鹿本2025年9月12日
-
「令和7年台風第15号」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年9月12日
-
成長軌道の豆乳市場「豆乳の日」前に説明会を実施 日本豆乳協会2025年9月12日
-
スマート農園を社会実装「品川ソーシャルイノベーションアクセラレーター」に採択 OYASAI2025年9月12日
-
ご当地チューハイ「寶CRAFT」<大阪泉北レモン>新発売 宝酒造2025年9月12日
-
「卵フェスin池袋2025」食べ放題チケット最終販売開始 日本たまごかけごはん研究所2025年9月12日