予約登録米が2年連続20万世帯超 家庭の米消費シェアは拡大傾向 パルシステム2023年6月19日
パルシステム連合会は、米の作付け時に注文を受け年間を通じて定期的に届ける「予約登録米」で、2023年産の登録世帯数が2年連続で20万世帯を超え、点数は1.9％増の29万6000点となったと発表。食品の値上げが続くなか、少しずつ家庭での米消費の割合が高まっている。
「トキを育むお米」予約登録米
2023年産の予約登録米は、登録世帯数がおよそ20万人（前年比100.0％）、点数29万6000点（101.9％）。そのうち有機栽培米は登録点数1万3000点（101.7%）となった。精米重量換算では、年間で1万6876トン（前年比101.7％）となる見込みで、農林水産省「令和3年度食料需給表」による1人当たり年間消費量（51.4kg）に換算すると、およそ32.2万人分になる。
円安や穀物相場の高騰など、国際情勢によってさまざまな食品で値上げが続いているが、米は、茶碗1杯当たり26円（5kg2000円、精米65gで換算）と経済的。主食になりやすい小麦などの加工品の値上がりが続くなか、消費者は少しずつ家庭での米の消費を増やしているといえる。
パルシステムの予約登録米は、田植えの段階で産地と1年間の契約を結び、4週に1度、定期的に登録者へ米を届けている。1993年の冷害による米不足を契機として1995年に始まり、2023年で28年目を迎えた。これまで大規模災害などで調達が厳しくなったときも、登録者を優先して米を届けている。
また、パルシステムの予約登録米は、すべての産地で化学合成農薬や化学肥料にできるかぎり頼らない栽培を目指している。田植え前から出荷が約束されていることで、生産者は安心して米を栽培できる。利用を通して環境保全型の農業が地域に広がるほか、次の世代の生産者を育てるあと押しになるなど、さまざまな役割を果たしている。
「トキを育むお米」を栽培する生産地
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