水稲農家の脱炭素化とカーボンクレジットによる収益化向上へ タックジャパンと業務提携 フェイガー2023年6月27日
飼料・農業資材・畜産設備専門商社のタックジャパン(岐阜県大垣市)は、新たにフェイガー(東京都港区)と業務提携契約を締結。タックジャパンの顧客の脱炭素農業の推進と収益化をフェイガーと共に支援していく。
提携のイメージ
タックジャパンは持続可能な資源循環型農業への貢献を目指す農業資材事業を通じて、鶏糞を中心とした商材を幅広い地域の個人農家、大規模農場、ホームセンター等に供給。現在は、鶏糞年間取扱量5万トン、延べ100件以上の農家との取引を通して、人や環境に優しい循環型社会を推進している。また、独自の知見・技術を有する大学や企業様とパートナーシップを結び、鶏糞を始めとした畜糞のアップサイクルにも取り組んでいる。
一方、フェイガーは農業由来カーボンクレジットの生成により、農家の脱炭素の取り組みの支援およびクレジット化を通した収益化を行う日本初のスタートアップ。2023年度は10都道府県、20地域、100農家以上を対象としたプロジェクト組成を見込み、2024年度はタイやミャンマー等の海外プロジェクトの開始を予定。農業の脱炭素の取り組み収益化を通して、環境に優しい農業を持続可能な形で推進している。
業務提携を通してタックジャパンと接点のある水稲農家の約10.6万ヘクタール、JA・自治体など29団体、全国9都道府県の農家へ脱炭素農法を紹介。および収益化を推進することで、農業の脱炭素を推進する。同社の試算では約23.3万トン-co2規模の温室効果ガス削減を見込んでおり、総額20億円を超えるクレジットとしての還元を目指す。
タックジャパンの顧客の多くは農家で、中には農業の脱炭素の取り組みを進めているケースもある。今後は、フェイガーの推進する「カーボンクレジット」の仕組みを導入することで、農家の脱炭素の取り組みを企業等がサポート。また、農家にプロジェクト投資という形で資金が還元されれば、取り組みが持続可能になり、更に広がりやすくなると考えられる。
さらに、タックジャパンが鶏糞堆肥を輸出するなどリレーションの強いベトナム等、海外への取り組みも協働。炭素にとどまらず、フェイガーの関係性のある農家へタックジャパンの畜糞を原料とした有機肥料や連携する大学の知見を生かした科学的根拠に基づく有機農法を展開することで、資源循環型農業の拡大を実現することも同時に検討を進める。
重要な記事
最新の記事
-
米農家(個人経営体)の「時給」63円 23年、農業経営統計調査(確報)から試算 所得補償の必要性示唆2025年4月2日
-
移植水稲の初期病害虫防除 IPM防除核に環境に優しく(1)【サステナ防除のすすめ2025】2025年4月2日
-
移植水稲の初期病害虫防除 IPM防除核に環境に優しく(2)【サステナ防除のすすめ2025】2025年4月2日
-
「令和の百姓一揆」と「正念場」【小松泰信・地方の眼力】2025年4月2日
-
JAみやざき 中央会、信連、経済連を統合 4月1日2025年4月2日
-
サステナブルな取組を発信「第2回みどり戦略学生チャレンジ」参加登録開始 農水省2025年4月2日
-
JA全農×不二家「ニッポンエール パレッティエ(レモンタルト)」新発売2025年4月2日
-
姿かたちは美しく味はピカイチ 砂地のやわらかさがおいしさの秘密 JAあいち中央2025年4月2日
-
県産コシヒカリとわかめ使った「非常時持出米」 防災備蓄はもちろん、キャンプやピクニックにも JAみえきた2025年4月2日
-
霊峰・早池峰の恵みが熟成 ワイン「五月長根」は神秘の味わい JA全農いわて2025年4月2日
-
JA農業機械大展示会 6月27、28日にツインメッセ静岡で開催 静岡県下農業協同組合と静岡県経済農業協同組合連合会2025年4月2日
-
【役員人事】農林中金全共連アセットマネジメント(4月1日付)2025年4月2日
-
【人事異動】JA全中(4月1日付)2025年4月2日
-
【スマート農業の風】(13)ロボット農機の運用は農業を救えるのか2025年4月2日
-
外食市場調査2月度 市場規模は2939億円 2か月連続で9割台に回復2025年4月2日
-
JAグループによる起業家育成プログラム「GROW&BLOOM」第2期募集開始 あぐラボ2025年4月2日
-
全国産直食材アワードを発表 消費者の高評価を受けた生産者を選出 「産直アウル」2025年4月2日
-
九州農業ウィーク(ジェイアグリ九州)5月28~30日に開催 RXジャパン2025年4月2日
-
「JPFA植物工場国際シンポジウム」9月1、2日に開催 植物工場研究会2025年4月2日
-
耕作放棄地を解消する「えごまプロジェクト」の寄付開始 長野県南木曽町と「さとふる」2025年4月2日