兵庫県丹波市で有機農業を学ぶ「農の学校」第6期生を募集開始 マイファーム2023年7月5日
兵庫県丹波市と株式会社マイファーム(京都府京都市)は、全日制農業学校「丹波市立 農(みのり)の学校」の第6期生の募集を開始した。
同校は、丹波市が2019年に設置し、マイファームが指定管理業者の指定を受けて運営する全国初の「公設民営」の有機農業を学ぶ農業学校。古くから有機農業が盛んな丹波市の地域特性を活かしながら、全国的に活躍する講師陣を迎え、農業技術から農業経営まで幅広く学ぶカリキュラムを実施してきた。
専任講師の指導の下、総受講時間の約7割を農場実習が占める実践重視の内容で、農業初心者でも、農家の四季の営みを体験的に学べる。また、長年地域で活躍してきた農家から特産品栽培などを学ぶマスター農家研修や、里地里山の豊かな地域資源を生かした「なりわい(産業)」を視察する「地域のなりわい講座」など、研修・視察も特徴で、新規就農希望者に寄り添った本格的な学校となっている。
第5期生の18人は、年齢層は10~60歳代と幅広く、近隣地域からの通学他、静岡県、長野県、東京都、北海道などからの移住者もいる。第1期生~4期生の卒業後の進路として51%が丹波市内での就農しており、丹波市内への移住は56%と、地域との連携が強まっている。また、地域外を含めると、独立就農および雇用就農が72%を占めるほか、専業でなくても、卒業生全員がそれぞれの形で「農」に関わっている。
開校以来の運営で培った有機農業を軸とした従来の学びを土台に、「みどりの食料システム戦略」に沿った新しいカリキュラムを運用。今年オーガニックビレッジ宣言を発表した丹波市の有機農業推進施策も踏まえ、来期にはさらにブラッシュアップしていく。
◎全日制オーガニックスクール「農(みのり)の学校」の特長
①有機農業の「原理原則」の学び
農薬や化学肥料に頼らない有機農法による野菜づくりや土づくりを、科学的な視点で読み解き、原理原則を学ぶ。就農後も役立つ土壌分析や施肥設計など、最新の科学的知見を畑に活かす手法も身につける。
②地域資源を活かした丹波らしい農業の学び
山の落ち葉などを用いる堆肥づくり、黒牛・乳牛や鶏などの畜産系堆肥の有効活用技術、農家民宿や農産加工品も織り込んだ複合経営農家の視察など、地域資源を活かした丹波らしい農業経営を学ぶ。
③有機JAS認証の総合的な学び
学校の農場では2020年から有機JAS認証を取得しており、日々の栽培・収穫・出荷の実践の中で有機JAS規格に沿った管理を行う。また、有機JAS講習会(資格取得講習)や、流通視点で国内外の有機農産物のトレンドを知る農業経営講義、地域の有機農家の視察研修などを通じて、有機JAS認証を活かすノウハウを総合的に学ぶ。
④最先端のスマート農業の学び
農家の「目」「頭」「手」にかわるセンサー技術、データ管理システム、自動運転機器などの最新技術を、実際の農作業データ管理や農機実演を通じて実践的に体験し、経営に活かすノウハウを学ぶ。
◎第6期生(2024年4月入学)募集概要
開講期間:2024年4月~2025年3月(1年間/2学期制)
総受講時間:1607時間 週5日程度/全日制
定員:20人
入学要件:満18歳以上で、高校卒業程度の学力を有する人
費用:受講料67万円(税込)※その他農業検定受験料等負担あり
出願期間:7月3日~2024年3月10日
重要な記事
最新の記事
-
(393)2100年の世界【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月19日
-
【'24新組合長に聞く】JA鹿児島きもつき(鹿児島) 中野正治組合長 「10年ビジョン」へ挑戦(5/30就任)2024年7月19日
-
冷蔵庫が故障で反省【消費者の目・花ちゃん】2024年7月19日
-
農業用ドローン「Nile-JZ」背の高いとうもろこしへの防除も可能に ナイルワークス2024年7月19日
-
全国道の駅グランプリ2024 1位は宮城県「あ・ら・伊達な道の駅」が獲得 じゃらん2024年7月19日
-
泉大津市と旭川市が農業連携 全国初「オーガニックビレッジ宣言」2024年7月19日
-
生産者と施工会社をつなぐプラットフォーム「MEGADERU」リリース タカミヤ2024年7月19日
-
水稲の葉が対象のDNA検査 期間限定特別価格で提供 ビジョンバイオ2024年7月19日
-
肩掛けせず押すだけで草刈り「キャリー式草刈機」販売開始 工進2024年7月19日
-
サラダクラブ三原工場 太陽光パネルの稼働を開始2024年7月19日
-
「産直アウル」旬の桃特集 生産者が丹精込めて育てた桃が勢揃い2024年7月19日
-
「国産ももフェア」直営飲食7店舗で25日から開催 JA全農2024年7月19日
-
「くまもと夏野菜フェア」熊本・博多の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年7月19日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(1)地域住民とともに資源循環 生ごみで発電、液肥化2024年7月18日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(2)大坪康志組合長に聞く 「農業元気に」モットー2024年7月18日
-
【注意報】野菜・花き類にオオタバコガ 栽培地域全域で多発のおそれ 既に食害被害の作物も 群馬県2024年7月18日
-
【注意報】過去10年間で最多誘殺 水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2024年7月18日
-
【注意報】平年の4倍 水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年7月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「財務省経済産業局農業課」て何?2024年7月18日
-
1970年代の農村社会の異質化の進展と農業【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第299回2024年7月18日