今年の食品値上げ 3万品目を突破 過去最大級の値上げラッシュ 帝国データバンク2023年7月13日
帝国データバンクは7月12日、食品メーカー主要195社における価格改定動向(7月12日時点速報)について調査結果を発表。今年の食品値上げは、3万品目を突破して過去最大級の値上げラッシュとなっている。10月の値上げで区切りがつくものの、月間8000品目台へ到達の可能性がある。
2023年の食品値上げ・実施ベースでの値上げ品目数動向
同調査によると、家庭用を中心とした飲食料品の2023年値上げ品目数は、7月12日までの判明ベースで累計3万9品目に上った。全食品分野に及ぶ年3万品目超の値上げはバブル崩壊以後の30年間でも異例で、記録的な2022年(2万5768品目)を上回り過去最大級の値上げラッシュとなる。特に10月は、酒類やソーセージ、調味料などを中心に3716品目が既に値上げの予定で、最大で1年前と同水準の8000品目台に到達する可能性がある。
足元では一部原材料で値動きが落ち着いているほか、複数回に及ぶ価格転嫁でコスト吸収力は高まり、値上げ要因として大きなウエイトを占める「原材料高」由来の値上げは一服感も出てきた。そのため、2023年の値上げは10月をピークとして緩やかにペースダウンし、2022年より1万品目多い3万5000品目前後が想定される。
ただ、上昇が続く電気代の先行きは不透明なほか、人件費の上昇、円安による輸入物価の押し上げなど潜在的な値上げ要因の解消はできていない。家計負担増による購買力の低下で消費者の「値上げ疲れ」も出ており、積極的な値上げの動きは出づらいものの、年末から2024年初頭も断続的な値上げの動きが続くとみられる。
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