「放置竹林」問題に貢献へ!純国産メンマを発売 グリーンコープ共同体2023年7月27日
一般社団法人グリーンコープ共同体は、全国で増え続けている「放置竹林」問題の解決に貢献するため、放置竹林で採れた国産の竹だけでつくった、純国産のメンマを7月から発売している。
純国産メンマ
西日本を中心に16の生協で構成されている一般社団法人グリーンコープ共同体は、「放置竹林」問題を解決すべく、福岡・糸島を拠点に「放置竹林」問題に長年取り組んできた日高栄治氏とタッグを組み純国産メンマの製造・販売に挑戦。
これまでメンマは、中国を中心とした地域で採れる品種「麻竹」でなければ作ることはできないと考えられていた。一方、国産の竹のほとんどが「孟宗竹」。「麻竹」と同じ製法でメンマを作っても、味わいや歯応えが「慣れ親しんだ」メンマとは異なってしまう。同団体は「孟宗竹」で多くの人たちに受け入れてもらえるメンマをつくるにはどうしたら良いか、様々な試作を重ね2年以上の歳月をかけ、放置竹林で採れた国産の竹だけでつくった純国産メンマを完成させた。
かごなどの日用品や竹とんぼなどの玩具、茶道や華道の道具、農業や漁業、建築資材など様々な用途で日本では昔から竹製品がひろく愛用されてきた。ところが、昨今では竹製品の多くがプラスチック製品に置き換わり、その結果、全国で竹林が放置されてしまっている。
竹は成長が早いのが特徴。タケノコとして地上に出たのち、わずか10日後には1m近く成長する。一番成長が早い夏には、1日で1m以上成長する場合も。成長した竹が周囲の樹木を圧迫し、日光を遮ってまい他の植物の成長を妨げるだけでなく、枯らしてしまうこともある。また、竹は他の木々のように地中深くまで根を下ろさないため、地盤の保全効果も期待できず、そのため、山が竹だけに覆われると、豪雨などで地すべりの原因になることも。
加えて、放置竹林が野生鳥獣の住処になり、多くの畑に被害をもたらしている。農林水産省の調べによると、2021年度の野生鳥獣による全国の農作物被害は約155億円、被害量は約46万2000トンにも。もちろんすべてが竹林によるものではないが生産者にとっても放置竹林の課題は無視できない状況となっている。
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