バターの入札量を柔軟化 需給不透明感から在庫積み増しの動き 農水省2023年7月31日
農水省は7月28日、乳製品の「カレントアクセス」(WTО協定で約束している輸入最低数量)について、毎月一定としてきたバターの入札数量を需給状況を踏まえて柔軟に運用することを明らかにした。
カレントアクセスでは、生乳換算で年間13.7万トンの枠が設けられている。農水省によると、生乳需給は依然として緩和基調にあり、年度末のバターや脱脂粉乳の在庫量は適正在庫を上回る見通しだという。その一方で、夏場の生乳需給の不透明感から、一部で、最需要期の12月に向けて在庫を積み増す動きがあるという。
このため同日、8月の入札量を予定より増やす方針を示すとともに、今後、カレントアクセスの範囲内で毎月のバターの入札量に強弱をつけるなど柔軟に運用していくことを明らかにした。ただし、バターが全体として不足している状況ではなく、13.7万トンの枠数量を見直すことはないとしている。
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