外食、小売とも緩やかな回復 1~6月の市場動向調査、販売統計から2023年8月1日
日本フードサービス協会(JF)と日本チェーンストア協会(JCA)は7月25日、今年6月までの市場動向、販売動向の結果をそれぞれ公表した。外食、小売とも売上高及び販売金額は前年を上回って推移しており、「アフターコロナへ移行し緩やかな回復傾向」「食料品はまずまずの動き」とまとめた。
外食消費は5月のコロナ5類移行を受けてようやく回復基調に入り、6月はインバウンド需要の増加もあり(6月単月の)売上高は前年比11.8%増(客単価は7.9%増)、コロナ前の2019年対比でも103.5%となるなど、"アフターコロナ"へ移行し緩やかな回復を見せているようだ。JFの外食産業市場動向調査によれば、2021年10月以来、21ヵ月連続で前年実績をクリアしている。ただ、「店舗数は未だ19年のレベルに回復しておらず、特にパブ・居酒屋は68.6%とコロナを境に事業基盤が大きく揺るがされたままとなっている」。
外食消費は21ヵ月連続で前年クリア
外食産業の業態別の売上高(いずれも6月単月、カッコ内はコロナ前の19年対比)は、ファーストフード業態が前年比11.2%増(15.6%増)、ファミリーレストラン業態が11.8%増(6.1%減)、パブ・居酒屋業態が14.7%増(33.9%減)、ディナー・レストラン業態が13.0%増(8.5%減)、喫茶業態が16.0%増(3.3%減)となり、業態によって回復スピードに濃淡はあるものの全体では二桁増の伸びとなった。
食料品は店頭価格上昇で販売額が増加
一方、小売は1月から6月までの上半期総販売額が6兆5514億円余りで前年同期比は1.4%増(店舗調整後)。1月は行動規制が無い年始だったこともあり帰省需要等が見られ、買い控え傾向が強まり買上点数が減少したものの食料品はまずまずの動きだった。2月、3月は買い控え傾向から食品は苦戦したが、衣料品、住関品はまずまずの動きだった。4月以降は食料品は節約志向が強くなり買い控えが続いているが、店頭価格の上昇により売上は伸びた。この結果、食料品は1.9%増、衣料品は2.3%増、住関品は3.7%増で折り返した。
なお、売場1㎡当たり売上額は2022年3月の4万171円から16ヵ月連続で伸びており、6月は13.8%増の4万7857円となるなど、回復傾向が顕著となっている。上半期の食料品の販売金額は、「農産品」は2.8%減、「水産品」は0.2%減といまだ水面下だが、「畜産品」は1.9%増、「惣菜」は4.2%増と浮上しており、中食の伸びが目立つ。
重要な記事
最新の記事
-
備蓄米 可能な限り早期に供給 JA全農2025年3月17日
-
備蓄米放出でも消えぬ不足感(上) 農水省「消えた米」説に3つの疑問 実は元からなかった?2025年3月17日
-
園芸用殺虫剤「フィールドマスト フロアブル」販売開始 JA全農2025年3月17日
-
産地を応援「メイトー×ニッポンエール フルーツソルベ瀬戸内広島レモン」発売 JA全農2025年3月17日
-
カーリング女子日本代表チームを「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年3月17日
-
選りすぐりのさせぼ温習みかんで果汁100%ジュース コクと甘み、余すところなく JAながさき西海2025年3月17日
-
雪のような白さと深い味わい 自慢のにんにく使った2品 JA十和田おいらせ2025年3月17日
-
香ばしい薫りと広がる梨の甘み 伝統の梨が職人の技でみるくまんじゅうに JAセレサ川崎2025年3月17日
-
【人事異動】JA共済連(4月1日付)2025年3月17日
-
JA共済連 全国本部組織機構を改編2025年3月17日
-
円建劣後ローンによる調達を実施 JA共済連2025年3月17日
-
親子で学ぶ通学路の交通安全 「てぃ先生」とコラボの啓発動画を公開 JA共済連2025年3月17日
-
JA帯広かわにし「十勝川西長いもとろろ」など宇宙日本食5品目がISSに搭載2025年3月17日
-
【今川直人・農協の核心】農産物需給見通しが示す農協の方向(1)2025年3月17日
-
短時間の冠水で出芽率が低下 ダイズ種子の特徴を明らかに 農研機構2025年3月17日
-
甘い味がする新規の香気成分を発見 甘さを感じる仕組みを解明 農研機構2025年3月17日
-
林業用安全装備品の購入費用助成 2025年度を募集 農林中金2025年3月17日
-
「上を向いて、笑おう。御堂筋天国~旬のたよりマルシェ~」開催 農林中金、三井不動産、御堂筋まちづくりネットワーク2025年3月17日
-
投資家向け農業事業「ノーサ」新プラン「しいたけ栽培オーナー」募集開始 クールコネクト2025年3月17日
-
大分県に初のコメリパワー「三重店」29日に新規開店2025年3月17日