アニマルウェルフェアに配慮「平飼い産直たまご」8月から販売開始 グリーンコープ2023年8月9日
西日本を中心に16の生協で構成されるグリーンコープ共同体所属のグリーンコープ生活協同組合連合会は8月7日、動物福祉に配慮し、食べる人の健康にも安心な「平飼い産直たまご」を発売した。
(有)グリーンファーム久住代表取締役の荒牧大貴さん
欧米ではSDGsの観点などから、「アニマルウェルフェア(動物福祉)」に対する関心が高まっている。動物を快適な環境の下で飼養し、ストレスや疾病を減らすことをめざす「アニマルウェルフェア」は、日本でも農林水産省が、この考え方を踏まえた飼養管理の普及に乗り出した。
母鶏は、最大限産卵させるために光量を調整しやすい窓のない「ウインドレス鶏舎」で育てられるのが一般的。換気量をコントロールし易いことで高密度に収容している農場もあり、狭いスペースで鶏舎を薄暗くすることで、母鶏の運動量は少なくなり、餌代も少なくて済む。
「ウインドレス鶏舎」は工業製品のようにたまごを生産するには効率の良い方法だが、動物福祉の観点から問題があり、母鶏の健康問題も招きやすいことから、世界的に減少傾向にある。実際、グローバル企業のあいだで、動物福祉に配慮された製品しか用いない動きは広がっている。EU議会もすべての家畜で2027年までにケージ飼育を撤廃することを決議した。
こうした世界的な情勢を受け、「平飼い」をうたうたまごは増えている。「平飼い」は、母鶏を地面に放して飼う養鶏法だが、日本では土の上ではなく、生産効率を上げるために多段式の鶏舎の狭いスペースの中で育てられていたり、光や水、外気もコントロールしていたりするケースも少なくない。
そこでグリーンコープは、母鶏が健康に過ごせる環境づくりのため、いつでも新鮮なエサが食べられ、新鮮な水が飲めるなど、生産者の細かな調整により、動物福祉と食べる人の安全に配慮した「本当の平飼いたまご」を提供する。
グリーンコープの「平飼い産直たまご」
グリーンコープの「平飼い産直たまご」は、産直生産者の「グリーンファーム久住」が大分県久住高原にある平飼い鶏舎で育てている。日光と高原の爽やかな風が入る鶏舎では、雛から一生平飼いし、母鶏たちは自由に動き回り、鶏舎には発酵堆肥が敷き詰められ、土中の微生物の力で鶏ふんを分解し自然循環を実現している。
餌にもこだわり、九州で採れた、飼料米を母鶏に与え、遺伝子組み換えの心配もない国産のコーン、国産の大豆も与えている。一般的に飼料の多くは輸入に依存し、遺伝子組み換えされたコーンや大豆を与えているが、地域産の原料を使うことでCO2排出削減、地域農業や自然の生態系を守ることにつながる。平飼い産直たまご 6個(330g~410g)は、定期予約価格が九州・中国は367円、関西は378円。いずれも税込。
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