福島県浪江町で生産した日本酒が初の正式輸出 香港で販売開始 東の食の会2023年8月30日
(一社)東の食の会は、東日本大震災で全町避難となった福島県浪江町の酒蔵メーカー、鈴木酒造店が浪江蔵で製造した日本酒の初の正式輸出を実現。香港の日本酒販売店・バー「Sake Central」で鈴木酒造の日本酒7銘柄の提供が始まった。
香港の日本酒販売店・バー「Sake Central」で販売開始した鈴木酒造の日本酒
今回香港へ輸出、販売が開始されたのは、「磐城壽 さざなみ」(浪江蔵)、「磐城壽 もやい離せ!」(浪江蔵)、「磐城壽 貴醸泡酒」(浪江蔵)、「クラシックスタイル『浪』」(浪江蔵)、「モダンスタイル『江』」(浪江蔵)、「甘酒『吟麹』」(浪江蔵)、「磐城壽 夏酒吟醸」(長井蔵)の7銘柄。これまで、東日本大震災を受けて避難した先の山形県長井市で製造した日本酒の輸出はあったが、2年前に酒蔵を再建した浪江町の酒蔵で製造した商品の海外正式販売は今回が初めてとなる。鈴木酒造店の代表、鈴木大介氏は「故郷、浪江の素材にこだわった酒。海外の方々にも浪江の風土を感じてもらえれば」と話している。
SAKE CENTRALでは、今回仕入れた鈴木酒造店の6種類の日本酒と1種類の甘酒について、8月25日から店舗での販売とバーでの提供を開始。バーでは、マネージャー・ソムリエメンバーが7種類のお酒をそれぞれ試飲した上で作成した、7種類を順番に楽しめる特別メニュー『SPECIAL LUCKY SEVEN⑦』も提供している。
香港での顧客の反応は好評で、特に、夏らしく海をイメージさせる「浪」、「さざなみ」、「もやい離せ」は、フルーティさと心地よい酸味が喜ばれている。「Sake Central」のダイレクターの遠藤隆史氏は「ALPS処理水放出の件で一部のお客様は心配を持たれており、売上低下があると思うが、状況を理解した上で応援してくれるお客様も多い。この美味しいお酒をお客様に伝え、広げていきたい」と話している。
東の食の会は、今回の取引において、鈴木酒造店とSake Centralを仲介し、輸出の実現に伴走支援を行った。これまでに、福島県相馬市、浪江町、いわき市などからバンコクへの鮮魚輸出を実現。優良な生産者に海外での商談会やマッチングなど販路開拓の機会や、現地でのイベント実施などプロモーションの機会を提供し、東北の食材の海外輸出のサポートしている。
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