無花粉スギの原因遺伝子を新たに特定 花粉症対策を加速 森林総合研究所2023年9月1日
森林研究・整備機構森林総合研究所、新潟大学、東京大学大学院新領域創成科学研究科、基礎生物学研究所、新潟県森林研究所の研究グループは、無花粉スギの原因遺伝子MS4を特定。この遺伝子のわずか1つの塩基が変異することで無花粉になることが明らかになった。この成果は、無花粉スギの新たな育種や生産の増大につながると想定され、花粉症対策への貢献が見込まれる。
正常なスギ(左)とMS4タイプの無花粉スギ(右)の雄花および花粉の形態比較
近年、無花粉スギの原因遺伝子のひとつであるMS1が特定され、無花粉スギと有花粉のスギをかけあわせて得られる無花粉スギの種子を使った苗木の生産に活用されている。無花粉スギの遺伝子はMS1以外にも3つの遺伝子(MS2、MS3および MS4)の存在が知られており、MS1やこれらの遺伝子を活用することで、無花粉スギの苗木の生産効率をさらに高めることができるが、これまでMS1以外の遺伝子の正体は不明だった。
同研究グループは、花粉が成熟する直前に異常が生じて無花粉になるタイプ(MS4)に着目。人工交配によって作製したスギ集団を用いた遺伝分析とスギ参照ゲノム配列を活用して候補となる遺伝子を絞り込み、得られた候補遺伝子が花粉生産に関わることをモデル植物のシロイヌナズナを用いて検証することに成功した。
MS4は、花粉壁の生成に関わる酵素(TKPR1)を合成する遺伝子で、この遺伝子のわずか1つの塩基が変異することで無花粉になることが明らかになった。現在、無花粉スギは、MS4とは別の遺伝子が変異した無花粉スギの雌花に有花粉のスギをかけあわせて無花粉スギの種子を得て苗木を生産しているが、この方法でMS4を使う選択肢が得られたことで、無花粉スギの新たな育種や生産の増大につながると想定され、花粉症対策への貢献が見込まれる。
同研究成果は8月8日、『PNAS Nexus』誌でオンライン公開された。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(187)食料・農業・農村基本計画(29)そばに関するKPIと施策2026年4月4日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(104)ニコチン性アセチルコリン受容体アロステリックモジュレーター-部位Ⅰ【防除学習帖】第343回2026年4月4日 -
農薬の正しい使い方(77)土壌吸着の仕組み【今さら聞けない営農情報】第343回2026年4月4日 -
備蓄米応札に最大限取り組みを 全中・全農が合同会議2026年4月3日 -
【いつまで続く? 気候危機】脱炭素進まぬ日本 まず世論転換策 三重大学教授 立花義裕氏2026年4月3日 -
JA貯金残高 107兆7311億円 2月末 農林中金2026年4月3日 -
3ha未満の農家退場で192万tの米不足 スーパー業界も理解 「米のコスト指標」が守るもの2026年4月3日 -
(479)新しい職場と小さな異文化体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2026年4月3日 -
長野県産米が「お客様送料負担なし」 3日からキャンペーン開始 JAタウン2026年4月3日 -
英国王室領ガーンジー島に再保険子会社設立 JA共済連2026年4月3日 -
旬の柑橘 愛媛県産「清見オレンジ」と宮崎県産「日向夏」のパフェ登場 銀座コージーコーナー2026年4月3日 -
鹿児島県大崎町と「脱炭素社会の実現及び地域資源の循環利用促進に関する連携協定」締結 三ッ輪ホールディングス2026年4月3日 -
最大20万円補助「関係人口創出・拡大へ対流促進事業補助金」募集開始 群馬県太田市2026年4月3日 -
岩手県紫波町の廃校で「AI活用型 次世代わさび農場」始動 NEXTAGE2026年4月3日 -
果実感アップ「セブンプレミアム まるで完熟マンゴー」7日から発売2026年4月3日 -
液肥管理が増設不要で低コスト 自動灌水制御盤「ウルトラエースK2」新発売 渡辺パイプ2026年4月3日 -
レンゴーと共同出資会社設立 バイオエタノール事業を開始 住友林業2026年4月3日 -
4月4日「こども見守り活動の日」新小学1年生の交通事故防止を啓発 こくみん共済 coop2026年4月3日 -
「米と水田」生産と消費の視点から考える学習会 生協6グループが合同開催2026年4月3日 -
石原産業 企業ブランドを刷新 新たにコーポレートスローガンを制定2026年4月3日


































