霧島酒造が11年連続トップ 焼酎メーカー売上高ランキング2023年9月4日
帝国データバンク福岡支店は8月30日、「焼酎メーカー売上高ランキング(2022年)」を発表した。
同支店では、売上高に占める焼酎・泡盛の割合が5割以上の酒類製造業者を「焼酎メーカー」と定義し、全国の焼酎メーカーの2022年(1月期~12月期)売上高を抽出。上位50社の売上高や利益動向などについて集計したものを8月に公表しており、今回で20回目となる。
売上高ランキングは、「黒霧島」で知られる霧島酒造(宮崎県都城市)が584億3700万円で11年連続のトップ。2位は「いいちこ」ブランドを主力とする三和酒類(大分県宇佐市)が250億4500万円(新会計基準を適用、従来基準では418億8700万円)、3位には「木挽BLUE」などを展開する雲海酒造(宮崎市)が6年ぶりに返り咲いた。前回3位のオエノングループ(東京都)は焼酎事業の売上高が50%を下回り集計対象外となった。
国内の焼酎消費量は、焼酎ブームで盛り上がった2007年度の100万4700kl(国税庁調べ)をピークに年々減少し、2021年度は前年度比4.1%減の約69万5000klとなり、初めて70万klを割り込んだ。若者の酒離れに加え、コロナ禍で外食産業が大打撃を受けたのが影響した格好だ。上位10社中、トップ3社をはじめとし、6社が減収となるなど、トップ10では減収企業が増収企業を上回った。
売上動向をみると、「増収」企業が23社(前年11社)と倍増した。増収企業が20社を上回ったのは2012年(2013年発表分)以来、10年ぶりとなり過去5番目に高い水準。前回調査は新型コロナによる需要減の影響を強く受けたことによる反動増と考えられる。他方、「減収」企業は23社(同39社)、「横ばい」が4社(同0社)となった。
利益の動向は、税引き前当期純利益が判明した36社のうち、「黒字」企業は30社で、構成比は83.3%(前年35社、構成比92.1%)となった。一方、「赤字」企業は6社で構成比16.7%(同3社、7.9%)と、前年を8.8ポイント上回った。増収企業は増加したものの、原油や原材料価格の高騰分を価格転嫁でカバーできないところで「赤字」となった可能性が考えられる。
都道府県別にみると、売上高上位50社のランキング数は「鹿児島」が24社(前年22社)でトップ、2位が宮崎県の5社(同6社)、3位が「大分県」(同4社)と「沖縄県」(同5社)が各4社と上位の顔ぶれに変更はなかった。上位50社の売上高合計はピーク時の2008年に比べて27.9%減少となり、2227億600万円、前年比7.8%減少。調整後比較可能な2005年以降では過去最低となった。
2022年焼酎メーカー売上高ランキング上位50社(1~25社)
2022年焼酎メーカー売上高ランキング上位50社(26~50社)
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