子どもたちに学びの機会を「パルシステム若者応援基金」設立 記念レセプションを開催2023年10月3日
パルシステムグループは9月29日、「一般財団法人パルシステム若者応援基金」の設立記念レセプションを東京都新宿区で開催。同財団は利用者の募金による給付型奨学金を運営し、家庭環境や経済的な理由などから進学が困難な若者を包括的に支援している。レセプションには、学生の相談役となる伴走支援団体やグループ役職員など約120人が参加し、元厚生労働事務次官の村木厚子氏による基調講演や奨学金の活用報告などが行なわれた。
基金設立の抱負を語る大信理事長
レセプションでは、理事長に就任予定の大信政一・パルシステム連合会代表理事理事長が財団設立の経緯を説明。「2019年度のモデル事業開始から応援の輪が広がり、パルシステム若者応援基金を設立する運びとなった。これも、困難に直面する子どもたちを応援し、寄付する『サポーター』1万人の存在があってこそ。設立を機に活動をさらに発展させていきたい」と抱負を語った。
子ども家庭庁支援局虐待防止対策課の河村のり子課長からは、ビデオメッセージで「虐待を受けた子どもは、心の傷と向き合いながら学びにより自力で生きていこうとしている。パルシステムの奨学金は、実家を頼れない子どもたちを相談者とともに支援するありがたい仕組み。今後も利用者の思いと寄付によりさら発展してください」と期待を寄せた。
「連帯の力で社会課題解決を」と語る村木氏
来賓として基調講演した元厚生労働事務次官の村木氏(社会福祉法人全国社会福祉協議会会長/一般社団法人全国居住支援法人協議会会長)は、現在の活動でかかわる子どもの貧困の現状などを解説。「自分の状況に疑問を持ち、誰かに打ち明けて助けを求める力がある子どもは少数。子どもたちが生きる力を付けるには、安心できる場所と味方、自らの誇りが必要で、たくさんの人に少しずつ頼れる社会が不可欠」と話した。
「一般財団法人パルシステム若者応援基金」は、パルシステム連合会と会員生協11法人によって設立。パルシステムでは2020年に給付型奨学金制度を創設し、運用を続けてきた。利用者の募金を原資に月4万円の奨学金を給付し、奨学生の精神面もサポートする「伴走型」が特徴。
連携する支援団体が、安心して学生生活を送れるよう進路や日々の生活の悩みなどの相談に乗り、将来に向けた自立を支援する。農業やボランティアなどの社会体験プログラムも用意し、学業以外の経験を重ねる機会も提供。今後は同財団が運営を引き継ぎ、奨学金の管理運営や伴走支援団体との連携などの役割を担う。
1万人を超える応援サポーター
利用者の募金は2022年度、4418万9176円が寄せられ、毎月定額を募金する「サポーター」登録者は、1万人を超えた。奨学生数はのべ34人となり、大学や短大、専門学校での学びを支える。
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