12団体の地域活動に思いを託す 市民活動助成基金「伝達式」開催 パルシステム東京2023年10月10日
パルシステム東京は10月7日、2023年度市民活動助成基金の助成決定団体への「伝達式」をオンラインで開催。パルシステムの商品やサービスの売り上げから生まれる剰余金を、誰もが安心して暮らせる社会と地球環境をめざして活動する市民団体の資金面の支援に活用する。
2023年度の伝達式
パルシステム東京市民活動助成基金は、生協の事業の剰余金をもとに都内で活動する市民団体を資金面で支援するしくみ。行政などのサービスが届きにくい課題に対応する地域団体とパルシステム東京のネットワークを広げ、よりよい地域社会作りに貢献することを目的としている。
2023年度は総額499万1980円を12団体の活動資金として助成。伝達式には全ての助成団体が参加し、助成金を活用する事業の目的や達成に向けた抱負を語った。
一般的に「贈呈式」と呼ぶ助成金の目録贈呈の場を「伝達式」とするのは、各団体の事業に対し期待と応援の思いを伝えるため。資金助成のみでなく、各団体の取り組みを利用者はじめ多くの人たちに伝えるなど、生協としてできることで連携していく。
同助成金は一般的な助成金制度よりも使途の範囲が緩やかで、団体の運営費や人件費にも利用できるのが特徴。立ち上げたばかりの団体も申請でき、規模や活動に必要な資金に応じて、上限50万円と10万円までの2つのコースから選べる。同基金は1998年に創設され、2022年度までにのべ295団体、総額約1億 1570万円を助成している。
◎2023年度「市民活動助成基金」助成団体
・NPO法人アジアの子どもたちの就学を支援する会(あきる野市)
カンボジアの母親たちが縫製した布小物の販売収益を子どもたちの学費とする活動の広報とスタッフ雇用の費用を助成。
・NPO法人ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY(A.P.F.S.)(板橋区)
差別や生活の問題に苦しむ外国人住民に対する相談活動や基本的人権擁護、多文化共生のための活動費用を助成。
・あだち子ども食堂 たべるば(足立区)
「たべるばハウス」での子どもたちへの週1回の食事支援と保護者が安心して来られる居場所づくりの活動費用を助成。
・食の安全・監視市民委員会(新宿区)
有機フッ素化合物(PFAS)による水道水汚染、容器包装や家庭用品等への使用実態に関する調査、情報収集と啓発活動の費用を助成。
・白子川源流・水辺の会(練馬区)
白子川の水辺環境の保全・回復を目的とした川の清掃や水質調査、生き物調査等の定例活動と「白子川源流まつり」の費用の一部を助成。
・公益財団法人東京子ども図書館(中野区)
子どもたちが自分を育てるために生涯本を活用することを願った読み聞かせや紹介、貸出、お話会などの活動費用を助成。
・NPO法人トイミッケ(豊島区)
ネットカフェなどを生活拠点とする不安定な就労で通信環境が必須ながら、アクセスできない人たちへの無料サービス提供の活動費用を助成。
・難民・移民フェス実行委員会(豊島区)
就労を禁じられる難民申請者や仮放免者、また移民の支援を目的とするチャリティ販売などを行う「難民・移民フェス」開催費用を助成。
・NPO法人フードバンク八王子えがお(八王子市)
子どもたちの成長に必要な安全で栄養価の高い食料を生活困窮者世帯へ優先的に提供する活動費用を助成。
・府中JSL学習支援の会(府中市)
外国にルーツのある子ども達と保護者への日本語支援と生活相談、放課後学習支援、外国人ママたちの居場所つくりなどの活動費用を助成。
・ポレポジさぽーと2(八王子市)
外見ではわかりにくい発達障がいのある子どもたちの保護者の負担を軽減し、子どもの自己肯定感を育む学習支援活動の運営費を助成。
・NPO法人レジリエンス(渋谷区)
DVや性暴力、虐待などの暴力被害者のトラウマ回復と自立支援を目的とするオンラインの居場所提供やピアサポート活動の費用を助成。
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