委託と受託をWebでつなぐ農業マッチングサービス「農託」提供開始 TOPPANエッジ2023年10月16日
TOPPANエッジは10月13日、就業者の高齢化や担い手不足が課題となっている農業の効率化を図り、農家の所得向上につながる農業マッチングサービス「農託」を提供開始。委託と受託をWebでつなぎ、農業の効率化と農家の所得向上に貢献する。
同サービスの利用により、個人経営体の農家は、負荷の大きな作業を農作業受託組織(コントラクター)へ容易に委託できるようになる。また、コントラクターへの委託による所得変化を事前にシミュレーションできる。一方、コントラクターは作業原価計算支援機能を使って適正な受託価格を簡単に設定できるため赤字受託のリスクを低減できる。
農家の高齢化、後継者不足が深刻な問題となる中、農業を継続するには農作業の効率化が不可欠。その解決策の一つとして、負荷の大きな作業のコントラクターへの委託に個人経営体の農家が関心を寄せている。一方、農作業の外部委託はコントラクターの選定や受託者・委託者間のコミュニケーション、適正な価格設定など農作業以外の業務負荷が高い。こうした課題に対し、TOPPANエッジは2019年から農作業現場での情報収集を始め、2021年には農作業マッチングサービスの実証実験を実施。実証の結果を踏まえ、今回Webサービス「農託」を開発・サービス開始することで、農業の効率化と活性化に貢献する。なお、同サービスは2022年に「農林水産業みらい基金」の対象事業に選定された取り組み。
同社は今後、作業の委託を希望する農家、受託を希望する農業法人のほか、地域農業を活性化したい自治体や農業協同組合に「農託」の普及・導入促進をすすめ、2027年度に年間マッチング案件数2万件の達成を目指す。
◎「農託」の特長
① 委託などによる所得変化をシミュレーション
農家が現在と将来についての情報を入力することで、収入、支出、所得の変化のシミュレーションを無料で調べることができる。たとえば、農地面積を2倍にすると、どの月にどれぐらい労働力が不足するか、人の雇用で解決する場合、作業委託で解決する場合の所得差などの予測が、「農託」利用手数料を含めた総額で確認できる。
②適正受託価格設定を可能にする受託作業原価計算
コントラクターが従業員や農機の情報、作業工程ごとに要する時間などを事前入力することで、作業原価および受託価格を計算。この情報を使用して、仲介者(当社)が委託条件(面積、移動時間など)を踏まえた見積りを作成することで、コントラクターが赤字受託するリスクを低減する。
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