大正時代の伝統種を商品化「幻のもち米」利用者の提案で商品名を決定 パルシステム東京2023年10月23日
パルシステム東京は11月4日、米産地ファームみなもと(新潟県上越市)とオンラインで中継し、大正時代から栽培されるもち米の伝統品種の魅力を生産者と紹介する。参加者には、事前にもち米とレシピを提供。試食しながらその場で商品名を募集し、最後に生産者が選定する。
中山間地域で栽培される「幻のもち米」
同企画は、パルシステム東京の利用者約40組が参加予定。事前に「幻のもち米」とおこわの炊き方を紹介するレシピを送付し、当日はそれぞれの家庭で炊いたおこわを味わいながら参加する。中継では、生産者の山本秀一さんが登場し「幻のもち米」の歴史、栽培の復活にかける思いや栽培の苦労を語る。
また、プログラムと並行して参加者から商品の名称を募集し、最後に応募のなから生産者が名前を選定し、商品名が決まる。命名された商品は、2024年2月に発行予定のパルシステム東京独自のカタログで販売開始する。
「幻のもち米」は地域に残る伝統品種で、新潟県上越市の中山間地域の「ファームみなもと」で山本さんと中村昭一さんが栽培しており、こしと柔らかさを兼ね備えたふくよかなかみごたえと、気品ある香りが特徴。大正時代に食味のよさが大きな評価を得た一方、病気に弱く収量が少ないため、昭和に入ると栽培が完全に途絶えてしまった。
生産者の山本さん(左)と中村さん
山本さんは「大正時代から守られてきた種子を再び世の中に出したい」と、残存していたもみ種で100年ぶりに栽培を再開。永田農法と呼ばれる化学肥料に過剰に頼らない栽培方法を採用し、生産地域の環境保全にも配慮している。
今回の商品名称の募集は、商品化に向けた話し合いのなかで、生産者から「いっしょに名前をつけ、ものがたりのひとつとして将来へ思いを語り継いでほしい」と提案を受け、実現した。
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