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ニホンウナギの完全養殖 大学として初めて成功 近畿大学2023年10月30日

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ニホンウナギの種苗生産研究に取り組む近畿大学水産研究所(和歌山県白浜町)は7月6日、人工種苗から養成した親魚から仔魚を得ることに成功し、完全養殖を達成した。現在、仔魚の飼育期間は112日。ウナギの完全養殖については、2010年に水産機構(当時 独立行政法人水産総合研究センター)が成功しているが、大学としては初の成果となる。まずは養殖用種苗として利用可能になるシラスウナギ(稚魚)までの育成を第一目標とし、今後、仔魚用飼料の改良に取り組むなどして、育成技術の安定化に向けた研究を続ける。

完全養殖を達成したニホンウナギの仔魚(99日齢)完全養殖を達成したニホンウナギの仔魚(99日齢)

ウナギは日本の食文化に欠かせない食材だが、国内消費量の99%以上を養殖に依存している。現在、ウナギ養殖に用いる種苗はすべて、シラスウナギと呼ばれる天然の稚魚が用いられているが、近年、漁獲されるシラスウナギの量が著しく減っているため、ウナギ養殖に必要な種苗の確保が課題となっており、一日も早い「完全養殖」の実用化が望まれている。

ウナギの完全養殖をめざす研究は古くから行われ、北海道大学が1973年に人工ふ化に成功。また、水産機構が2002年にシラスウナギまで育成し、2010年には完全養殖に成功したが、実用的なコストでの大量生産には至っていない。

近畿大学水産研究所では、天然資源に頼らない持続可能なウナギ養殖の実現をめざし、ウナギの完全養殖とシラスウナギまで安定して育てる技術の確立に取り組んでいる。

近畿大学水産研究所では、白浜実験場(和歌山県白浜町)で1976年からニホンウナギの種苗生産研究を開始し、1984年と1998年に採卵・ふ化に成功した。しかし、仔魚が餌を食べるまでには至らず、その後、研究は中断していた。2019年3月、浦神実験場(和歌山県那智勝浦町)において、水産機構で開発され、公表されている技術情報をもとに研究を再開したところ、同年9月に人工ふ化に成功。そこから、人工ふ化したウナギの雌雄を親魚として、2022年9月から成長の良いものから順次、催熟を開始したところ、今年7月5日に受精卵が得られ、翌6日には仔魚がふ化して、完全養殖に成功。その後、8月3日、8月24日にもふ化が確認されている。今後、3か月から半年程度でシラスウナギに変態し、一般的な食用サイズに成長するにはそこからさらに約1年程度かかる見込み。

ウナギの完全養殖は、受精卵を得てシラスウナギにするまでが一番難しいとされており、今後の研究においては養殖用種苗として利用可能になるシラスウナギまでの育成を第一目標としている。また、現状の仔魚飼育技術は、特殊な小規模水槽でのみ飼育が可能なものであり、単純に水槽数の増大や水槽規模の拡大といった対策を施すだけでは大量生産の実現は難しい。同大学を含め、現在開発されている既存技術では、シラスウナギを低コストで大量生産できる目途は立っていないのが実情だ。

なお、同学における現在の飼育技術の大部分は、水産機構が開発したものをベースとしている。今後は、近大マグロで知られる近畿大学水産研究所がこれまでに培ってきた技術と経験をもとに、独自のアプローチでウナギの仔魚用飼料の改良に挑戦するとともに、シラスウナギまでの安定した生産技術の確立をめざす。

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