移動スーパー「とくし丸」第28回防災まちづくり大賞で「総務大臣賞」受賞2024年2月29日
食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地の連結子会社で、移動スーパー「とくし丸」を運営する株式会社とくし丸(徳島県徳島市)は、総務省と消防庁が主催する「第28回防災まちづくり大賞」において、最優秀賞にあたる「総務大臣賞」を受賞。2月27日に東京で開かれた表彰式で表彰状を授与された。
「第28回防災まちづくり大賞」の表彰式で馬場成志総務副大臣(左)から表彰状を授与される、
とくし丸の新宮歩社長
(一財)日本防火・防災協会が共催する防災まちづくり大賞は、地域に根ざした団体・組織など、多様な主体における防災に関する優れた取組、工夫・アイディアや防災・減災や住宅防火に関する幅広い視点からの効果的な取組を表彰。広く全国に紹介することで、地域における災害に強い安全なまちづくりの一層の推進に資することを目的としている。
「とくし丸」は、全国で展開する移動スーパーのネットワークや機動力を生かした被災地での食品・日用品の供給と、自治体や警察と連携した見守り活動の実施や、パンフレットの配布による防災への啓発が評価された。
とくし丸は、令和6年能登半島地震を受けて石川県珠洲市や経済産業省と連携し、被害の大きい能登半島で食品・衣料品等の無償配布を1月7日から開始。オイシックス・ラ・大地本部社員とも連携し、1月7日~2月2日の22日間で計204か所で救援活動を実施した。
地震や津波による被害が大きく安全な移動が困難な状況の輪島市、珠洲市、能登町などの避難所や住宅街で、必要に応じた物資を提供。現地で必要なものを聞き取りながら、200品目ほどの商品を移動販売車に積み込み「選べる楽しみ」も届けている。新鮮なお刺身を届けた際は、被災者から「お正月が地震で台無しになったが、ようやくお正月らしいものが食べられた」喜びの声も聞かれた。
救援活動で能登半島地震の被災地を走る「とくし丸」
過去には、2023年の台風7号の被害が集中した鳥取県佐治町で買い物に行くことが困難な住民を訪問。また、2018年の西日本豪雨の際は、豪雨により休業になった岡山県倉敷市のスーパーの代わりに、移動販売車を関係各所の協力を得て手配し、仮設店舗として営業を再開した。普段は買い物に困っている人を支える移動スーパーの「とくし丸」だが、非常時には被災地で頼れる"フェーズフリー"な存在として活躍している。
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