林木育種センター九州育種場 九州育種基本区の「スギエリートツリー特性表」公表 森林総研2024年3月29日
国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センター九州育種場は、九州育種基本区で特定母樹に指定されたスギエリートツリー18系統の特性情報を公表した。
エリートツリー特性表の表紙
九州育種基本区では、1969年~2007年に設定した37か所の植栽試験地に植栽された約6万3000個体から1032個体(原木)のスギエリートツリー候補木を選抜。その中から200系統のエリートツリーを開発している(2023年3月末現在)。「エリートツリー特性表」の作成に際しては、まずエリートツリーの原木を調査した際に得られたデータから、原木の成長と材質の特性を評価した。また、九州地域では、スギは主にさし木苗木(クローン)で造林するため、エリートツリー候補木から作出されたさし木苗木の植栽試験地での特性も調査しており、クローンとしての成長特性も評価した。
さらに、林木育種センター九州育種場内に植栽されたエリートツリーのクローンを活用し、系統ごとの発根率や雄花着花指数の調査を行い、繁殖特性として発根率、雄花着花量の評価値を掲載。「エリートツリー特性表」には、エリートツリー200系統の中で普及に供されている特定母樹に指定された18系統の特性を掲載している。
代表的なエリートツリーの特性
特性の評価値は1から5の5段階評価で表し、5が相対的に優れ、1が劣っている。「エリートツリー特性表」では、その他に、エリートツリーと在来品種の植栽から5年後までの初期成長パターンの比較や、代表的な8系統について、様々な特性の評価値、選抜地や検定地の位置図、初期成長のグラフ、採穂台木や幹の通直性の写真等を掲載し、特性を詳しく説明した。さらに、エリートツリー18系統について初期成長、材の剛性、さし木発根率の3つの特性について、特に優れる系統を類別化して表示した。
「エリートツリー特性表」は林木育種センター九州育種場のホームページからダウンロードできる。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































