きのこ原木の放射性セシウム濃度 調査区内でどのようにばらつくか解明 森林総研2024年4月8日
国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所らの研究グループは、きのこ原木の放射性セシウム濃度の頻度分布を予測する際、一定地域内のどの20〜40メートル四方程度の調査区をとっても、個体の放射性セシウム濃度のばらつき幅は一定(5個体の測定で23倍程度)とみなせることを明らかにした。
福島県田村市のきのこ原木林(2014年5月)
東京電力福島第一原子力発電所事故により、福島県では今でもきのこ栽培用の原木生産を自粛する地域が広くある。きのこ原木林の利用再開を将来進めるには、原木林の放射性セシウム濃度予測が欠かせない。
今回、原木の放射性セシウム濃度の指標となる当年枝の濃度について、調査区内での個体のばらつき幅を、統計モデルを使って解析。その結果、地域内のどの調査区(20〜40m四方程度)でも、調査区内の個体の当年枝の放射性セシウム濃度のばらつき幅は一定とみなしてよいことがわかった(95%予測区間の上限と下限との比が23倍程度)。これにより、調査区内のきのこ原木の放射性セシウム濃度の分布を予測するために当年枝を採取する個体数は比較的少数でよく、既往の研究例などもふまえ、5個体あればよいと判断された。
同研究成果は、2023年12月8日に『PLOS ONE』誌でオンライン公開された。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(139)-改正食料・農業・農村基本法(25)-2025年4月26日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(56)【防除学習帖】第295回2025年4月26日
-
農薬の正しい使い方(29)【今さら聞けない営農情報】第295回2025年4月26日
-
1人当たり精米消費、3月は微減 家庭内消費堅調も「中食」減少 米穀機構2025年4月25日
-
【JA人事】JAサロマ(北海道)櫛部文治組合長を再任(4月18日)2025年4月25日
-
静岡県菊川市でビオトープ「クミカ レフュジア菊川」の落成式開く 里山再生で希少動植物の"待避地"へ クミアイ化学工業2025年4月25日
-
25年産コシヒカリ 概算金で最低保証「2.2万円」 JA福井県2025年4月25日
-
(432)認証制度のとらえ方【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月25日
-
【'25新組合長に聞く】JA新ひたち野(茨城) 矢口博之氏(4/19就任) 「小美玉の恵み」ブランドに2025年4月25日
-
水稲栽培で鶏ふん堆肥を有効活用 4年前を迎えた広島大学との共同研究 JA全農ひろしま2025年4月25日
-
長野県産食材にこだわった焼肉店「和牛焼肉信州そだち」新規オープン JA全農2025年4月25日
-
【JA人事】JA中札内村(北海道)島次良己組合長を再任(4月10日)2025年4月25日
-
【JA人事】JA摩周湖(北海道)川口覚組合長を再任(4月24日)2025年4月25日
-
第41回「JA共済マルシェ」を開催 全国各地の旬の農産物・加工品が大集合、「農福連携」応援も JA共済連2025年4月25日
-
【JA人事】JAようてい(北海道)金子辰四郎組合長を新任(4月11日)2025年4月25日
-
宇城市の子どもたちへ地元農産物を贈呈 JA熊本うき園芸部会が学校給食に提供2025年4月25日
-
静岡の茶産業拡大へ 抹茶栽培農地における営農型太陽光発電所を共同開発 JA三井リース2025年4月25日
-
静岡・三島で町ぐるみの「きのこマルシェ」長谷川きのこ園で開催 JAふじ伊豆2025年4月25日
-
システム障害が暫定復旧 農林中金2025年4月25日
-
神奈川県のスタートアップAgnaviへ出資 AgVenture Lab2025年4月25日