サンゴ植え付け1万7千本に「恩納村美ら海産直協議会」15周年 パルシステム2024年5月16日
パルシステム連合会と沖縄県恩納村漁業協同組合、井ゲタ竹内、恩納村で構成する「恩納村美(ちゅ)ら海産直協議会」は5月10日、沖縄県恩納村にて第16回総会を開き、2023年度活動報告や2024年度方針などを承認。サンゴの植樹活動は2009年以来、のべ1万7300本に達した。
総会では、2023年度の活動報告として、目標通り1000本のサンゴが植え付けられ、累計で1万7300本の完了が報告された。3月に「農林水産大臣賞」を受賞した恩納村漁協の林一也さんは「私たちは恩納村の豊かな海の恵みを受けて、生業を営んでいる。引き続き漁業活動も生態系の一部という考え方のもと、これからも仲間や関係機関と連携して、もずく、アーサ、海ぶどうの育て、誇れる村づくりを目指します」と伝えた。
協議会発足から15年を迎えたことを記念し、設立にかかわったパルシステム連合会顧問・原秀一は、立ち上げ当時の状況を振り返り「私たちは恩納村から学んだことを、困っているほかの漁協にも提携を通じて実践していきたい。疲弊していく漁協、漁村を1つでも2つでも減らせるよう、手伝えればと考えています」と話した。
株式会社井ゲタの竹内常務取締役・竹内周さんは、これまでの関係について振り返り「だれかの主導で出した結果ではありません。おそらく誰ひとり欠けても『今』はなかったでしょう。それぞれが主役として役割を発揮してきました」と述べ、今後については「みなさんと一緒に、ここからが第2のスタートとして連携を強めていきたいと思います」と語った。
サンゴ植え付けや赤土流出対策など状況視察
総会翌日の11日は、サンゴの植え付けと赤土流出対策として実施している植栽活動を視察。天候にも恵まれ、ふだん見ることができないもずくを育てているようすや、収穫後の処理の現場も見学した。
また、沖縄の土壌に多い「赤土」は、流出して海を濁らせ、サンゴの生育に影響をおよぼすため、2022年から作物がない時期の畑に花を植える「ハニーコーラルプロジェクト」を実施。パルシステムは、オリジナル商品「恩納もずく」の商品代金の一部をサンゴの植え付けに役立てる仕組みを作り、産地である恩納村漁協の、海を守り育む"里海づくり"を応援している。
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