日本被団協のノーベル平和賞受賞を祝福「核なき世界」実現へメッセージ発表 パルシステム連合会2024年10月16日
ノルウェーのノーベル委員会が10月11日、今年のノーベル平和賞に日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の受賞を発表したことを受け、パルシステム連合会は受賞を祝福し、10月15日にメッセージを発表した。
メッセージ全文は以下の通り。
日本被団協のノーベル平和賞受賞を祝福します
1人ひとりの力で「核なき世界」を実現しましょう
パルシステム生活協同組合連合会
代表理事 理事長 大信政一
日本被団協のノーベル平和賞の受賞に、心からお祝いを申し上げます。
私たちは、日本被団協はじめ核廃絶と平和のために活動してきた全ての被爆者のみなさまの活動に心から敬意を表するとともに、受賞を祝福します。
パルシステムでは、「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」を理念とし、その実現のために定めた「パルシステム2030ビジョン」のテーマのひとつ「わかりあう」から、核兵器のない世界を目指して、被爆や戦争の体験を伝える活動を通じて平和の大切さを次世代に継承してきました。
日本被団協をはじめICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)や、学生や若者が活動するユース団体など多くの人々とともに、フォーラムの開催やニューヨークの国連本部で5年ごとに開催される核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議にもともに参加し、核廃絶を訴えてきました。
「被爆者が訴える核兵器廃絶にむけた国際署名」(ヒバクシャ国際署名)を広く呼びかけ、パルシステムの組合員から24万8216筆が寄せられ、合計約1370万筆が国連に提出されました。「核廃絶の必要性」は世界共通の理解に広がりつつあります。
日本被団協は1956年、米国の水爆実験による第五福竜丸被ばくを契機に、広島、長崎で被爆されたみなさんが中心となり結成されました。以来、核軍縮を話し合うさまざまな国際会議に代表団を送るなど、国内外で核兵器廃絶を訴えてきました。
被爆者のみなさんはいまも、自らの体験を語ることを通じて核兵器の廃絶を呼びかけています。当時を振り返り、言葉にするたび、心がえぐられる気持ちになりながら、心身の負担に耐えて次世代へ伝え続けてくれています。
人道的視点から核兵器の製造や保有などの禁止を掲げる核兵器禁止条約をめぐっては、当事者の立場から条約の必要性を訴え、国連採択に中心的な役割を果たしました。同条約は、核兵器を細菌兵器や化学兵器、クラスター爆弾などと同等に、非人道兵器と位置づけています。その後2021年に発効し、すでに94カ国・地域が署名、73カ国・地域が批准するまでになりました。
一方「唯一の戦争被爆国」である日本政府は、当初から核兵器禁止条約交渉に反対し、交渉会議にも参加していません。対立する核保有国と非核保有国の「橋渡し役」を担うと表明しながら、それにともなった行動を示せていません。被爆者のみなさんの言葉へ真摯に耳を傾け、条約への参加を国際社会へ働きかける責任があります。
2025年は、広島と長崎に原爆が投下されてから80年を迎えます。被爆者のみなさんは、二度と同じ過ちを繰り返さないため、高齢になった現在もなお、悲惨な経験と核兵器廃絶の必要性を世界へ訴えています。世界各国は、被爆者のみなさんの想いに寄り添い、核兵器のない世界の実現のために責任を果たすべきです。
核兵器は、人類はもとより地球上に存在するすべての生命を断ち切り、環境を破壊します。パルシステムは、日本被団協のノーベル平和賞受賞を心から歓迎するとともに、核兵器廃絶の必要性をあらためて認識し、連携を強めていくことを新たに決意します。
1人ひとりの力を積み重ね「核兵器のない世界」を実現しましょう。
重要な記事
最新の記事
-
【人事異動】JA全農(2025年1月1日付)2024年11月21日
-
【地域を診る】調査なくして政策なし 統計数字の落とし穴 京都橘大学教授 岡田知弘氏2024年11月21日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】国家戦略の欠如2024年11月21日
-
加藤一二三さんの詰め将棋連載がギネス世界記録に認定 『家の光』に65年62日掲載2024年11月21日
-
地域の活性化で「酪農危機」突破を 全農酪農経営体験発表会2024年11月21日
-
全農いわて 24年産米仮渡金(JA概算金)、追加支払い2000円 「販売環境好転、生産者に還元」2024年11月21日
-
鳥インフル ポーランドからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月21日
-
鳥インフル カナダからの生きた家きん、家きん肉等の輸入を一時停止 農水省2024年11月21日
-
JAあつぎとJAいちかわが連携協定 都市近郊農協同士 特産物販売や人的交流でタッグ2024年11月21日
-
どぶろくから酒、ビールへ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第317回2024年11月21日
-
JA三井ストラテジックパートナーズが営業開始 パートナー戦略を加速 JA三井リース2024年11月21日
-
【役員人事】協友アグリ(1月29日付)2024年11月21日
-
畜産から生まれる電気 発電所からリアルタイム配信 パルシステム東京2024年11月21日
-
積寒地でもスニーカーの歩きやすさ 防寒ブーツ「モントレ MB-799」発売 アキレス2024年11月21日
-
滋賀県「女性農業者学びのミニ講座」刈払機の使い方とメンテナンスを伝授 農機具王2024年11月21日
-
オーガニック日本茶を増やす「Ochanowa」有機JAS認証を取得 マイファーム2024年11月21日
-
11月29日「いい肉を当てよう 近江牛ガチャ」初開催 ここ滋賀2024年11月21日
-
「紅まどんな」解禁 愛媛県産かんきつ3品種「紅コレクション」各地でコラボ開始2024年11月21日
-
ベトナム南部における販売協力 トーモク2024年11月21日
-
有機EL発光材料の量産体制構築へ Kyuluxと資本業務提携契約を締結 日本曹達2024年11月21日