雪印メグミルク 国際酪農連盟「ワールドデーリーサミット2024」で研究成果を発表2024年10月22日
雪印メグミルクは、雪印ビーンスタークの共同研究と、十文字学園女子大学小長井ちづる准教授との委託共同研究で得られた2件の研究成果について、10月15日からフランスで開催された国際酪農連盟主催の「ワールドデーリーサミット2024」で発表した。
雪印ビーンスタークとの共同研究では「母乳中のペプチドの網羅的な解析」をテーマに発表した。
雪印メグミルクグループは1960年に日本で初めての大規模な母乳調査を実施して以来、60年以上にわたり母乳研究を継続。現在は、雪印メグミルクと雪印ビーンスタークの共同で、1000人以上を対象とした第3回全国母乳調査を実施している。
同研究では、200人の日本人の母乳に含まれているペプチドを網羅的に解析し、6000種類以上のペプチドを特定したほか、乳児の発育や健康に寄与する可能性のある既知のペプチドを11種類見出した。
同研究で明らかにした6000種類以上のペプチドは、今後、母子の情報と併せて解析を進めることで、新しい生理機能を持つ乳児の健康に重要なペプチドの発見へ繋がる可能性がある。将来的には、新たな生理機能を有するペプチドを利用した粉ミルクや機能性素材の開発と商品への応用を進める。
一方、十文字学園女子大学の小長井准教授との委託共同研究は、「プレーンヨーグルトの香気成分の認知機能活性化効果を脳波測定により発見」をテーマに発表した。
食品の香りの中には、心理的に覚醒度や思考力を高め、その背景となる脳機能を活性化させる効果をもつものがあることが知られる。発酵乳は、発酵過程において多数の香気成分が生成され、原料となる生乳とは異なる香りがつくられる。
発酵乳を中心とした乳や乳製品の新たな価値を見出すことを目的として同研究を実施した結果、プレーンヨーグルトの香りに認知機能を活性化する効果があることがわかった。さらにこれに寄与する香気成分を詳しく研究した結果、「ジアセチル」に認知機能を活性化する効果があり、被験者の主観的な評価においても思考力を高める効果があることが示された。
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