100年間蓄積データで渡り鳥を守れ!アジア最大級の鳥類ビッグデータ活用のすすめ 森林総研2025年2月21日
森林研究・整備機構森林総合研究所の青木大輔研究員は、山階鳥類研究所の千田万里子専門員と共同で、日本で100年間蓄積された鳥類標識調査データが2008年から2022年までの間に渡り鳥の研究にどれくらい活用されたかを検証。データを利用した研究の国際誌での発表は9件にとどまり、最新の統計手法を用いた研究は未着手であることが明らかになった。
毎年遠く離れた国と国の間を行き来する渡り鳥。研究者は過去100年間、渡り鳥に金属の足環装着する「鳥類標識調査」を進め、多量のデータを蓄積してきた。最新の統計手法を用いた標識調査データの解析は渡り鳥の生態解明に欠かせない存在だが、こうした標識調査データを用いた研究が、欧米以外でも行われているか未解明だった。
そこで研究チームは、アジアで一番のデータ量を誇る日本の標識調査が、国際的な研究にどれくらい・どのように活用されたか、2008年から2022年の15年間に発表された学術論文を系統だった方法で調べた。その結果、学術論文として発表された研究は31件にとどまり、そのうち国際誌への掲載は9件のみ。また、最近の統計手法が用いられたものは0件だった。
標識調査データが論文で利用された頻度は欧米より少なく、日本の標識調査データの認知度の低さなど、現状が浮き彫りになった。東アジアは世界一渡り鳥の種数が多様な地域だが、その個体数は急激に減少しており、今後の日本の標識調査データの有効活用が期待される。
同研究成果は、2月11日公開の『Ornithological Science』誌で公開された。
(画像)
01:標識調査データが研究で活用される仕組みと本研究の着眼点の模式図
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