2秒で消費者の権利を体感「/Oneflipアクション」に投稿多数 生活クラブ2025年3月17日
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会は、3月15日の「世界消費者権利デー」に向け、食の情報を正しく理解し、本当に必要で安心なものを自ら選択することを呼びかけるキャンペーン「/Oneflipアクション」を2月10日に開始。手元の食品のパッケージを裏返す様子をInstagramに投稿し、原材料表記をチェックしてみるというアクションを呼びかけたところ、3月14日時点で400以上の投稿が集まった。
2月10日からスタートした/Oneflipアクション(左)と"/がない"生活クラブのチキンナゲットをOneflipする投稿
Instagramにおける呼びかけには現在も投稿が寄せられており、世界消費者権利デーで定められた、「情報を与えられる権利」「選択する権利」などを実感し考える体験が広がっている。
世界消費者権利デーは、1962年3月15日にアメリカのケネディ大統領によって消費者の権利(安全への権利、情報を与えられる権利、選択をする権利、意見を聴かれる権利) が初めて明確化されたことをきっかけに、1983年に国際消費者機構により提唱された記念日。生活クラブは1965年の発足以来、消費者である組合員が、自分たちが消費するものに対して安全性やトレーサビリティを求め、生産者へ意見を届け、安全な食品の生産や情報開示を求めてきた。この運動により生活クラブ独自の厳しい安全基準が設けられ、取り扱い品の約8割が、提携する生産者がつくるオリジナルの「消費材」になった。
2015年に施行された食品表示法(完全施行は2020年4月1日)では、「食品の原材料と食品添加物を明確に区別して表示すること」が義務付けられ、原材料表記では、使用した食品添加物は「/(スラッシュ)」以降にまとめて表記するという、スラッシュルールが定められた。しかし、生活クラブが食品添加物に関する意識調査を行なったところ、このスラッシュルールをきちんと理解している人は2割しかいなかった。
そこで、生活クラブは食品パッケージを裏返して、原材料表記にある「/(スラッシュ)」以降(=食品添加物)を確認してみようと呼びかける「/0neflipアクション」を始めた。きちんと理解している人は2割しかいないというこの"スラッシュルール"をテーマに、Instagram のストーリーズからブーメラン機能を使った動画フレームを制作。誰でも参加可能なキャンペーンを通じて、自分に必要な情報へアクセスする大切さや自ら選ぶ権利を体感するきっかけとなった。
生活クラブでは、健康で豊かな食の実現を目標とした2030行動宣言における重要目標11「情報開示と自主管理を基本とし、自ら考え、決め、実行します。」という宣言のもと、消費者にとってよい情報だけでなく、改良途上にある情報も合わせて徹底開示。生活クラブの組合員とともによりよい消費材をつくるための意見交換を重ねてきた。
食品パッケージの裏側(原材料表記)を見ると食品添加物の有無が一目でわかる
特に食品添加物については、「疑わしいものは使用しない」「不要なものは 使用しない」「使用したものはすべて開示する」を基本方針とし、不要な食品添加物を使わずに素材の良さを活かした消費材づくりを実行している。現在、日本で使用が認められている食品添加物833品目のうち、生活クラブではその約1/10のみを許容し、使用する用途も限定。例えば生活クラブの冷凍チキンナゲットの原材料表記には「/(スラッシュ)」そのものがなく、食品添加物をできる限り使わないつくりかたを生産者と追及し、鶏肉の旨みそのものが味わえるシンプルなチキンナゲットになった。
また、注文用カタログにすべての食品原材料を表示させるなど、情報開示に先駆的に取り組んでいる。
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