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エリートツリー由来 少花粉スギ品種を開発 発生源対策に貢献 林木育種センター2025年3月28日

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国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センターは、全国で初めてエリートツリー由来の少花粉スギ品種「スギ林育2-273」を開発した。少花粉スギ品種はほとんど花粉を生産しない特性を持つ品種で、スギ花粉発生源対策の推進に有効。同品種の活用により、スギ花粉発生源対策の推進とカーボンニュートラルの実現の双方への貢献が期待される。

スギ林育2-273の10年次の様子。幹の通直性に優れていることを示している(ポールの長さ5m)スギ林育2-273の10年次の様子。幹の通直性に優れていることを示している(ポールの長さ5m)

スギ花粉症は、国民の約4割が罹患しているとされ、社会的に大きな問題となっている。これを受け、2023年度に開かれた花粉症に関する関係閣僚会議では、「花粉症対策の全体像」が示され、「初期集中対応パッケージ」が取りまとめられた。この中で掲げられた3本の柱の1つ「発生源対策」では、花粉の少ないスギの苗木への植え替えを推進。2033年度までにスギ苗木全体に占める花粉の少ない苗木の生産割合を9割以上に引き上げる目標が設定されている。

また、2050年カーボンニュートラルの達成に向けて、農林水産省が2021年度に策定した「みどりの食料システム戦略」では、2050年までにエリートツリー等の成長に優れた苗木の活用を9割以上とすることが重要業績評価指標(KPI)として位置付けられている。これら2つの政策を実現するために、エリートツリー由来の少花粉スギ品種の開発が求められていた。

林木育種センターでは、全国でエリートツリーの開発を進めており、令和6年3月末時点で686系統のスギのエリートツリーを開発。そのうち関東育種基本区では170系統を開発している。

また、少花粉スギ品種の開発に向けた雄花着花性の特性調査については、林野庁が策定した「スギ花粉発生源対策推進方針」に基づき、ジベレリン処理による相対評価により調査を行なって、エリートツリーの雄花着花性に関する調査データを早期に蓄積。今回全国で初めてエリートツリーの中から少花粉品種を開発した。

今回少花粉スギ品種として開発された「スギ林育2-273」は、関東育種基本区から選抜されたエリートツリー。林木育種センター構内及び国有林(茨城県城里町)に植栽されたスギ林育2-273のクローン個体にジベレリン処理を行い、雄花着花性の評価を実施した。その結果、スギ林育2-273の雄花着花性が、少花粉スギ品種の特性を有していることが確認された。

また、同品種の植栽後10年次の樹高は12.0mで成長性に優れていることなど、林業用種苗として良好な特性を有することが確認。これらの特性が評価され、スギ林育2-273は令和6年度の林木育種センター優良品種・技術評価委員会において、優良品種(少花粉スギ品種)として評価された。

今回、少花粉スギ品種として評価された「スギ林育2-273」の活用は、花粉発生源対策に大きく貢献すると期待される。また、エリートツリー等から生産される成長に優れた苗木の活用により、初期育林コストの削減や森林のCO2吸収能力の高度発揮、持続可能な森林資源の活用が期待される。

林木育種センターでは基準を満たすエリートツリー系統を特定母樹に申請し、その普及を進めている。「スギ林育2-273」は、平成26年度に「特26-24」として特定母樹に指定された系統。林野庁では、将来の人工造林に必要な種苗について、地域特有のニーズ等に応じたものを除き、特定母樹から採取する種穂により生産する体制を整えることを目指している。

同品種は、既に特定母樹に指定されているため、山行き苗木を生産するための採種穂園造成用の原種苗木として、都県及び認定特定事業者へ配布が可能。今後も、都県等からの配布要望に迅速に対応できるよう、原種苗木の安定供給体制の維持・強化を進める。

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