豪州で太陽光利用型植物工場 三菱ケミカル2013年4月22日
農業用フィルムの製造・販売などを手がける三菱樹脂アグリドリーム(株)は4月から、豪州ビクトリア州で太陽光利用型植物工場の実証試験を開始した。
同社は閉鎖型苗生産システム「苗テラス」、葉菜用溶液栽培システム「ナッパーランド」など、植物工場システムを製造・販売している。ナッパーランドは国内で100件以上の販売実績があり、高い評価を得ている。
こうした植物工場の海外展開としては、すでに中国・江蘇州で栽培し、ホテルなど中心に試験販売を行っているが、今回の豪州での試験で中国に続く海外2カ所めの拠点づくりをめざす。
同社と同じく三菱ケミカルホールディングスの子会社である(株)地球快適化インスティテュートの2社が、現地の政府系企業と共同してビクトリア州ノックスフィールド農業試験場に苗テラスとナッパーランドを設置した。これら2つのシステムを併用することで、ホウレンソウであれば通常の土耕栽培の約5倍となる年20作が可能になる。
「豪州では近年、干ばつが多く、農業現場での節水が求められている。また、野菜の市場価格が諸外国に比べて比較的高い」(三菱ケミカルホールディングス広報・IR室)ため、日本では慣行栽培に比べて生産コストが高く市場流通が難しい植物工場でも、「市場性が見込める」としている。将来的には販売・流通の現地法人を設立し、生産から販売まで一貫して手がけるビジネスモデルの構築を図る。さらには、そうしたビジネスモデルを「東南アジアや中国で展開したい」考えだ。
(写真)
(左から)ノックスフィールド農業試験場、試験場内のナッパーランド
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