宮城農高生、鉄コー技術で被災農家支援2013年5月31日
宮城県農業高校では、東日本大震災で被災した農家を支援する「地域農業復興プロジェクト」に取り組んでいる。
同校の生徒たちは、新農法「鉄コーティング直播」技術を用い、水田に種籾を播き、震災後に帰農した同校のOBや被災農家のコメづくりを支援した。
「鉄コーティング直播」技術は、農機メーカーのクボタが普及を薦めている新農法で、稲作農業の低コスト・省力化の決め手になるものと、注目されている。
「鉄コーティング直播」は、水稲の種籾を鉄粉でコーティングし、直接水田に播く技術だ。鳥害の軽減や浮き苗発生の解消にも効果的で、大幅な省力化が可能となる。
クボタは宮城県農業高等学校の取り組みを支援し、鉄コーティング直播栽培の特別授業で技術指導をしている。 昨年に続き2年目の取り組みとなる同校では、津波で被害を受けた農家の圃場と、同校が管理する圃場に加え、今回新たに震災後に帰農した同校OBの圃場も対象にするなど、学校と地域が一体となった農業再生の取り組みが拡がっている。
同校の生徒たちは、クボタが支援する鉄コーティング直播栽培に関する学習会や、鉄コーティング作業の実習、水田に直播機で種籾を播く作業に熱心に取り組み、自分たちが学んだ技術を活かし、被災農家のコメ作りを支援した。
震災で損壊し校舎が使えなくなった福島県立磐城農業高校では、今年から新たに「鉄コーティング直播」の特別授業を開始した。同校の生徒たちは、同校の管理圃場で被災後初めてとなる圃場実習に取り組んだ。
地域の若い力が、新しい農法で地域の稲作を担っていこうとしている。
(写真)
実習では宮城農業高校の生徒がほ場で直播機を操作した。
(関連記事)
・クボタ、大幅増収益 売上高1兆1676億円に(2013.05.15)
・倒伏に強い品種を鉄コーティング 直播の新技術を開発 農研機構東北農研センター(2012.03.09)
・業界初の鉄コー直播専用機 鉄まきちゃん クボタ(2012.03.08)
・フラッグシップ機を一斉モデルチェンジ クボタ(2013.01.25)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(149)-改正食料・農業・農村基本法(35)-2025年7月5日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(66)【防除学習帖】第305回2025年7月5日
-
農薬の正しい使い方(39)【今さら聞けない営農情報】第305回2025年7月5日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 石川県2025年7月4日
-
(442)エーカレッジ(作付面積)から見る変化【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月4日
-
【JA人事】JAながさき県央(長崎県)里山耕治組合長を再任(6月27日)2025年7月4日
-
人的資本を人事制度で具体化する 「令和7年度 人事制度改善セミナー」開催 JA全中2025年7月4日
-
「有機薄膜太陽電池」で発電した電力 ブドウの着色に活用 実証実験開始 山梨県2025年7月4日
-
株主優待制度を新設 農業総研2025年7月4日
-
夏の訪れ告げる初競りの早生桃 福島県産「はつひめ」販売 青木フルーツ2025年7月4日
-
ニッテン「スズラン印」ロゴマークをリニューアル 日本甜菜製糖2025年7月4日
-
「国際協同組合年」認知度調査「生協に参加したい」が7割 パルシステム2025年7月4日
-
洋菓子のコロンバン主催「全国いちご選手権」あまりんが4連覇達成2025年7月4日
-
野菜わなげや野菜つり 遊んで学ぶ「おいしいこども縁日」道の駅とよはしで開催2025年7月4日
-
北海道初進出「北海道伊達生産センター」完成 村上農園2025年7月4日
-
震災乗り越え健康な親鶏を飼育 宮城のたまご生産を利用者が監査 パルシステム東京2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「農政技術(森林)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「獣医師(家畜保健衛生分野)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
信州の味が集結 JA全農長野×ファミマ共同開発商品 長野県知事に紹介2025年7月4日
-
障害者のやりがい・働きがい・生きがい「ガチャタマ」で応援 パルシステム埼玉2025年7月4日