植物工場・肥料の特許、中国・韓国で急増2013年9月9日
農業化学メーカーのマーケット・リポートまとまる
米国の大手通信・情報サービス企業のトムソン・ロイターは9月5日、日本、欧米、中国・韓国の大手農業関連企業の技術戦略や知的財産の動向などを調査・分析し、その結果リポートを公表した。
リポートでは、まず日本国内の農薬メーカー大手9社(石原産業、クミアイ化学工業、住友化学、日産化学工業、日本化薬、日本曹達、日本農薬、北興化学工業、三井化学)と欧米の同主要6社(シンジェンタ、BASF、デュポン、バイエル クロップサイエンス、モンサント、ダウ・アグロサイエンス)で、それぞれ注力している技術開発分野を比較。欧米では大規模な吸収合併をすすめ、遺伝子組み換え技術が農業化学開発全体をけん引しているのに対し、日本では遺伝子組み換え技術以外の農薬、肥料、土壌などの研究が進んでいると報告している。
また、各地域の農業関連特許の登録件数を比較。中国・韓国では2000年代から肥料に関する特許が急激に増え、特に中国では07年以降毎年200件を越える登録があり、全世界の肥料関連の特許登録の3分の2以上を占めている。一方、日本や欧州での肥料に関する特許登録は09年にはほとんどなくなっている。
近年、急激に出願件数が伸びているのは植物工場だ。この分野の研究のパイオニアは日本で、2000年代前半まではほとんどこの分野の出願は日本だけだった。しかし、05年から中国、07年から韓国が急激に伸び、11年には全世界のほぼ半数の150件が中国となった。韓国も50件ほどあり、日本よりも多い。トムソン・ロイターでは、「効率的な植物栽培や食の安全に関する関心が各国で高まっている」と分析している。
これらの報告をまとめた『マーケットリポート:農業化学と食の安全?遺伝子組換え技術とグローバル企業における事業戦略?』は、トムソン・ロイターのホームページより無料でダウンロードできる。
(関連記事)
・信越化学工業、デュポン、ダウ、モンサントなどが受賞 世界の革新的企業トップ100(2012.12.12)
重要な記事
最新の記事
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日
-
厚木・世田谷・北海道オホーツクの3キャンパスで収穫祭を開催 東京農大2024年11月22日
-
大気中の窒素を植物に有効利用 バイオスティミュラント「エヌキャッチ」新発売 ファイトクローム2024年11月22日
-
融雪剤・沿岸地域の潮風に高い洗浄効果「MUFB温水洗浄機」網走バスに導入 丸山製作所2024年11月22日
-
農薬散布を効率化 最新ドローンなど無料実演セミナー 九州3会場で開催 セキド2024年11月22日
-
能登半島地震緊急支援募金で中間報告 生産者や支援者が現状を紹介 パルシステム連合会2024年11月22日
-
徳島県産食材をまるごと楽しむ「徳島食の博覧会2024」30日から開催2024年11月22日
-
総供給高と宅配が前年割れ 10月度供給高速報 日本生協連2024年11月22日
-
森林の遮断蒸発 激しい雨の時より多くの雨水を蒸発 森林総合研究所2024年11月22日