FOEASの活用マニュアル刊行 農研機構など2014年5月19日
農研機構や全国の公立研究機関、JA全農で構成される研究開発コンソーシアムは、「地下水位制御システム(FOEAS)の活用マニュアルを刊行した。
日本の水田は、水稲だけではなく麦類、大豆など土地利用型作物の生産で中核的な役割を果たしている生産基盤だ。水田を活用した水田輪作体系では、水稲の低コスト化、麦類や大豆では高品質安定生産が喫緊の課題となっている。
さらに、作業の競合回避や収益性向上のために水田への野菜作導入も期待されている。
そしてこれらの目標を達成するために、近年はFOEASや集中管理孔などの水田の灌排水機能を改善した基盤整備技術が開発されている。
すでにFOEASの普及面積は9000ha(含施工予定)に達し、その特徴を活かした各種作物の栽培技術やFOEASの導入条件、維持・管理などに関する情報が生産現場から強く求められている。
そうした要望に応えるためにこの「水田輪作における地下水位制御システム活用マニュアル」が刊行されたわけだ。
このマニュアルでは、FOEASや集中管理孔で地下潅漑を行うときの好適な導入条件、水稲や大豆栽培時の用水量、FOEASの機能を低下させる要因とその回復方法、雑草管理や耕耘作業への影響などについて紹介。さらに全国での水稲乾田直播、小麦、大麦、大豆の栽培時における利活用方法を解説。
また、水田への導入が期待されているネギ、ブロッコリー、ハクサイなどの野菜作への応用も紹介している。さらに、FOEASを導入している事例の経済性評価も行っており、これから導入を考えている産地でも大いに参考になるといえる。
なおこのマニュアルは、農研機構ホームページからダウンロードできる。
(関連記事)
・【営農販売企画部】中澤靖彦部長に聞く 消費者・実需者ニーズに応える仕組みを構築(2013.10.10)
・【現場で役立つ農薬の基礎知識 2013】[15]秋播きコムギの防除(2013.09.13)
・【現場で役立つ農薬の基礎知識 2013】[12]秋冬野菜の病害虫防除(2013.08.09)
・【現場で役立つ農薬の基礎知識 2013】[5]大豆の病害虫防除 病害虫の特性や地域の実態に合わせた効率防除を(2013.06.07)
重要な記事
最新の記事
-
備蓄米 可能な限り早期に供給 JA全農2025年3月17日
-
備蓄米放出でも消えぬ不足感(上) 農水省「消えた米」説に3つの疑問 実は元からなかった?2025年3月17日
-
園芸用殺虫剤「フィールドマスト フロアブル」販売開始 JA全農2025年3月17日
-
産地を応援「メイトー×ニッポンエール フルーツソルベ瀬戸内広島レモン」発売 JA全農2025年3月17日
-
カーリング女子日本代表チームを「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年3月17日
-
選りすぐりのさせぼ温習みかんで果汁100%ジュース コクと甘み、余すところなく JAながさき西海2025年3月17日
-
雪のような白さと深い味わい 自慢のにんにく使った2品 JA十和田おいらせ2025年3月17日
-
香ばしい薫りと広がる梨の甘み 伝統の梨が職人の技でみるくまんじゅうに JAセレサ川崎2025年3月17日
-
【人事異動】JA共済連(4月1日付)2025年3月17日
-
JA共済連 全国本部組織機構を改編2025年3月17日
-
円建劣後ローンによる調達を実施 JA共済連2025年3月17日
-
親子で学ぶ通学路の交通安全 「てぃ先生」とコラボの啓発動画を公開 JA共済連2025年3月17日
-
JA帯広かわにし「十勝川西長いもとろろ」など宇宙日本食5品目がISSに搭載2025年3月17日
-
【今川直人・農協の核心】農産物需給見通しが示す農協の方向(1)2025年3月17日
-
短時間の冠水で出芽率が低下 ダイズ種子の特徴を明らかに 農研機構2025年3月17日
-
甘い味がする新規の香気成分を発見 甘さを感じる仕組みを解明 農研機構2025年3月17日
-
林業用安全装備品の購入費用助成 2025年度を募集 農林中金2025年3月17日
-
「上を向いて、笑おう。御堂筋天国~旬のたよりマルシェ~」開催 農林中金、三井不動産、御堂筋まちづくりネットワーク2025年3月17日
-
投資家向け農業事業「ノーサ」新プラン「しいたけ栽培オーナー」募集開始 クールコネクト2025年3月17日
-
大分県に初のコメリパワー「三重店」29日に新規開店2025年3月17日