世界初、ナスの全ゲノム解読 新品種開発に弾み2014年9月25日
農研機構はこのほどナスの全ゲノムを解読した。病害抵抗性や食品の機能性に係わる遺伝子を含め、約4万2000の遺伝子の存在が分かった。今後、これを利用した新品種の開発が期待される。
同じナス科の中でも、遺伝子の研究はトマト、トウガラシ、ジャガイモで進んでいるが、ナスはこれらの南米を起源とするナス科作物と違い、アジア原産の野菜で、日本の各地で在来品種が多く栽培されており、日本の馴染み深い作物。
遺伝子を解読したナスは、果実、ヘタ、茎の色など日本のナスとして典型的な性質を持つ品種「中生真黒」。4万2000はナスの遺伝子のほとんどで、うち7600の遺伝子はナス独特のものと推定される。
ナスの特徴的な紫色をもたらす色素のアントシアニンや強い抗酸化活性を持つクロロゲン酸の合成に関与する遺伝子、病害抵抗性に関与する遺伝子など、品種改良への利用が期待できる遺伝子が多く見出された。
今回解読したナスのゲノム情報を活用することで、防除が難しい重要病害に対して抵抗性を持つ品種や、結実特性の向上によって収益性の高い品種など、新品種の開発に大きく期待できる。
この研究についての問い合わせは農研機構野菜茶研究所情報広報課(TEL:050-3533-3861)まで。
(写真はゲノムを解読したナス品種「中生真黒 (なかてしんくろ) 」)
(関連記事)
・省力多収のナス新品種「あのみのり2号」(2014.09.22)
・耕作放棄地活用技術でシンポ 農研機構(2014.09.18)
・コメビジネスに参入 住友化学(2014.09.02)
・小麦の遺伝子解読に成功 生物研など(2014.07.18)
・ゲノム情報データを素早く検索 AgrIDを公開(2014.05.22)
重要な記事
最新の記事
-
米価上昇止まらず 4月7日の週のスーパー販売価格 備蓄米放出効果いつから2025年4月21日
-
【人事異動】農水省(4月21日付)2025年4月21日
-
【人事異動】JA全農(4月18日付)2025年4月21日
-
【JA人事】JA新ひたち野(茨城県)新組合長に矢口博之氏(4月19日)2025年4月21日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】四つ巴のお手玉を強いられる植田日銀 トラの圧力"内憂外患"2025年4月21日
-
備蓄米放出でも価格上昇銘柄も 3月の相対取引価格2025年4月21日
-
契約通りの出荷で加算「60キロ500円」 JA香川2025年4月21日
-
組合員・利用者本位の事業運営で目標総達成へ 全国推進進発式 JA共済連2025年4月21日
-
新茶シーズンが幕開け 「伊勢茶」初取引4月25日に開催 JA全農みえ2025年4月21日
-
幕別町産長芋 十勝畜産農業協同組合2025年4月21日
-
ひたちなか産紅はるかを使った干しいも JA茨城中央会2025年4月21日
-
なじみ「よりぞう」のランドリーポーチとエコバッグ 農林中央金庫2025年4月21日
-
地震リスクを証券化したキャットボンドを発行 アジア開発銀行の債券を活用した発行は世界初 JA共済連2025年4月21日
-
【JA人事】JA新潟市(新潟県)新組合長に長谷川富明氏(4月19日)2025年4月21日
-
【JA人事】JA夕張市(北海道)新組合長に豊田英幸氏(4月18日)2025年4月21日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡2025年4月21日
-
農機・自動車大展示会盛況 JAたまな2025年4月21日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」おかやま和牛の限定焼肉メニューは「真夏星」 JAタウン2025年4月21日
-
「かわさき農業フェスタ」「川崎市畜産まつり」同時開催 JAセレサ川崎2025年4月21日
-
【今川直人・農協の核心】農福連携(2)2025年4月21日