豪州で植物工場の野菜を販売 三菱樹脂2014年10月29日
三菱樹脂は豪州ビクトリア州で大規模な植物工場を建設し、試験栽培を行ってきた。このたび、ここで栽培された葉物野菜の流通・販売のめどが立ったとして、現地法人を設立し、本格的に販売を開始した。
豪州は国土の大半が砂漠であり、節水型の農業生産技術の確立が課題だった。三菱樹脂とビクトリア州政府は2011年に節水型農業研究について覚書を締結し、13年には同州に植物工場を建設。今年4月からはテスト販売を行ってきた。
今回、この植物工場で栽培したホウレンソウ、ルッコラなどの葉物野菜が地元高級スーパーで販売されている農産物と同等の評価が得られたとして、7月31日同州内に植物工場での生産・販売を行う現地法人「KAITEKI Fresh Australia Pty Ltd」を設立。来春から地元の高級スーパーなどに対して本格販売を開始する。
この事業について同州の農業・食品安全担当大臣は「環境にやさしく、収穫量を増やすと確信している。野菜生産技術で革命を起こす可能性がある」と高く評価している。
同社は今後、シドニー、メルボルンなど豪州内の大都市に向けても販売を拡大していくほか、三菱樹脂では同様の事業を東南アジアでも進めていく考えだ。
(関連記事)
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