サトウキビ新品種をタイで登録2015年7月8日
国際農林水産業研究センター(JIRCAS)
国際農林水産業研究センター(JIRCAS)が、タイ農業局と共同で育成した初めてのサトウキビ品種をタイで登録した。
国際農林水産業研究センター(JIRCAS)が、タイ農業局コンケン畑作物研究センターと共同で育成したサトウキビ3品種(TPJ03-452、TPJ04-713、TPJ04-768)を平成27年2月25日付でタイ農業局植物品種保護課に新品種として登録した。
これはJIRCASが海外で初めて登録したサトウキビの品種で、さらにJIRCASとタイ農業局が初めて共同で申請し登録した品種となる。
新品種は、タイで収集したサトウキビ野生種と従来の製糖用品種を交配した種間雑種に、再び製糖用品種を交配して得られたものだ。製糖用品種と比べると茎数が多いため、製糖用品種では収量(原料茎重)が低下する株出し栽培においても、高い収量を維持することができる。
サトウキビは砂糖生産の原料としてだけでなく、エタノール等のエネルギー生産やバガス(製糖工場でサトウキビから砂糖ジュースを絞り出した後の搾りかす)を燃やして製糖工場で必要なエネルギーをまかなうことができるなどの多用途利用ができる。エタノールの原料となるグルコースなどの単糖も新品種は製糖用品種より多く含まれている。またバガス利用する繊維収量も製糖用品種に比べて面積あたり1.5倍以上含まれている。
タイのサトウキビ主産地である東北タイでは長い乾季や肥沃度の低い砂質土壌の分布によって、株出し栽培が一年しか継続できない不良環境を抱えている。今回の新品種は、従来の製糖用サトウキビが少収となる圃場で、多回株出し栽培を可能にしていくことが期待される。
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