外来昆虫の来歴を解明 未侵入の潜在的リスク評価の参考に2015年8月19日
日本列島の昆虫の多くが外来昆虫によって占められている。国立研究開発法人・農業環境技術研究所は、日本の外来昆虫のリストを北米大陸およびハワイ諸島の昆虫リストと比較して、その特徴を調べ、このほど発表した。
それによると、ゴキブリ目、ノミ目のような全世界的な衛生害虫やアザミウマ目、カメムシ目のような小型の施設害虫(ガラス室やビニールハウスなどで発生する害虫)は、外来昆虫になりやすい。特に小笠原諸島やハワイ諸島などのような海洋島は外来昆虫の新入・定着を招きやすいことが分かった。
同研究所は、日本・米国に加えてニュージーランド、ヨーロッパ各国の研究者らと協力して、より広域の害虫相比較を計画している。世界的な外来昆虫の分布が分かることによって、将来の分布拡大予測など、各害虫による経済被害危険度の評価に活用できる。
今回の結果は、同センターが開発した日本未侵入害虫評価・分布予測データベース(NAPASD)(現在非公開だが、要請に応じてデータ提供)で提供が可能。
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