ナス 受粉しなくても果実肥大 新遺伝子発見2015年10月26日
農研機構とタキイ種苗(株)
農研機構とタキイ種苗(株)は共同で、ナス等に受粉しなくても果実が着果・肥大する性質(単為結果性)をもたらす新しい遺伝子を発見し、国際特許出願を行った。
タキイ種苗(株)で育成された単為結果性のナス系統「PCSS]を調べたところ、この系統の1つの遺伝子に突然変異があること、また果実の成長に必要な植物ホルモンであるオーキシンがこの変異によって増え、単為結果性をもたらしていることが分かった。
同社では、この成果を元にナスの実用品種を育成中で、近く発表予定となっている。
このほか、同じ働きを持つ類似の遺伝子がトマトやピーマンにも存在し、ナスと同様に単為結果性品種開発に利用できることがわかった。
従来、ナスの促成栽培では、マルハナバチ類等による受粉促進や着果促進剤の施用が広く行われている。しかしマルハナバチ類の利用では導入経費や外来種についての法令上の制限などの問題点がある。また着果促進剤の施用には全労働時間の約30%が使われており、その軽減策が求められていた。
(写真)開花しためしべの先端部を除去し、受粉や種子形成を妨げた果実。「PCSS」系統では受粉しなくても果実が成長していることがわかる(写真提供:タキイ種苗株式会社):トマトは遺伝子組み換え、ピーマンは人為突然変異によりPad-1直系遺伝子の働きを抑制し果実肥大の有無を調べた。一般のトマトとピーマン(a)(d)は未受粉の状況下だと果実の肥大は見られない。一方遺伝子抑制した個体では未受粉でも果実の肥大がみられる(b)(c)(e)。受粉していないので内部に種子は全くない。(写真提供:農研機構、タキイ種苗株式会社)
重要な記事
最新の記事
-
米価 過去10年で最高値 60kg1万5865円 対前年比114%2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(2)DX戦略にも地域色拡充2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(3)JAは食・農の好循環先導を2024年7月17日
-
「小さな協同」実践 JA松本ハイランドの自己改革 新世紀JA研究会全国セミナー2024年7月17日
-
「きっトラ」と「もし寅」【小松泰信・地方の眼力】2024年7月17日
-
【訃報】生活クラブ生協連の加藤好一顧問が逝去2024年7月17日
-
【人事異動】農水省(7月16日付)2024年7月17日
-
【注意報】ナシ、ブドウなどに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 三重県2024年7月17日
-
ガチャピン・ムックとコラボ「ニッポンエール」グミ発売 JA全農2024年7月17日
-
日本農業の未来をけん引する人材育成へ 宮城県加美農業高校とNTT東日本グループが連携2024年7月17日
-
唐沢農機サービス「夏の大展示会」開催 200台を超える農機具を展示2024年7月17日
-
【注意報】大型斑点米カメムシ類、カスミカメムシ類による斑点米発生に注意 千葉県2024年7月17日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 岩手県2024年7月17日
-
「第3回 全国桃選手権」開催 全国から45品がエントリー 日本野菜ソムリエ協会2024年7月17日
-
ハウス栽培向け環境制御システムのラインアップを拡充 クボタ2024年7月17日
-
【役員人事】石巻埠頭サイロ(4月1日付)2024年7月17日
-
葉の光合成速度の低コスト・低労力・高速推定法を開発 農研機構2024年7月17日
-
表参道で佐賀県産「いちごさん」絶品ひんやりスイーツ「いちごさんどう2024夏 」開催2024年7月17日
-
長野県塩尻市と山口県岩国市の歴史的風致維持向上計画を認定 農水省など2024年7月17日
-
生とうもろこしまるかじり 昭和村で農業体験開催 パルシステム群馬2024年7月17日